通町筋

通町筋とは

通町筋（とおりちょうすじ）は、熊本県熊本市中央区に位置する、熊本県道28号熊本高森線の一部を成す通りの名称です。この通りは、日本郵政九州支社付近から水道町交差点までを指す愛称として、地元の人々に親しまれています。

通りの特徴

通町筋は、中・南九州地方でも有数の繁華街である上通と下通の間を東西に貫く重要な通りです。車道は片側3車線が確保され、中央には熊本市電の複線が走っています。平日の夕方や休日には、買い物客や学生で賑わいを見せ、活気あふれる場所となっています。

熊本市郊外からの車やバス、電車が集中するため、朝夕のラッシュ時には激しい渋滞が発生します。また、熊本桜町バスターミナルが近いことから、車道両端のバスレーンには、路線バスや高速バスが連なって走行しているのが特徴です。

通町筋の利用者の多くは、上通、下通、鶴屋百貨店での買い物客です。上通と下通の間を結ぶ通町筋電停には、大型のスクランブル交差点が設けられ、多くの人が行き交います。さらに、上通入口、下通入口、鶴屋百貨店の地下1階を結ぶ地下道も整備されており、歩行者の移動がスムーズに行えるようになっています。

また、通町筋の熊本市交通局の軌道（水道町～花畑町間の一部）には芝生が植えられており、「緑のじゅうたん計画」として親しまれています。これは、都市景観に潤いを与え、市民の憩いの場としての役割も果たしています。

歴史

江戸時代

熊本城が完成した後、白川と坪井川の改修が行われ、同時期に武家屋敷が坪井川の西側へ移転しました。この地域も大部分が武家屋敷となり、当時の武士たちが熊本城に登城する際の主要ルートであったことから、「通町筋」と呼ばれるようになったと言われています。当時は、厩橋から上通までの地域を指す名称でした。

明治時代以降

1889年（明治22年）の市町村制施行により、熊本市の一部となりました。1924年（大正13年）には、熊本市電幹線（熊本駅前 - 水道町 - 浄行寺町）と熊本市電水前寺線（水道町 - 水前寺）が開通し、白川を渡る大甲橋が架けられたことなどにより、次第にメインストリートとしての地位を確立していきました。

昭和時代後半（戦後）

通町筋電停と接続していた横断歩道が大型化され、鶴屋出入口付近にあった横断歩道も同様に大型化され、スクランブル交差点となりました。これにより、歩行者の安全な通行が確保されるようになりました。

平成時代

通町筋電停が改装され、屋根が設置されました。2009年（平成21年）には、下通のアーケードの掛け替えが完了し、以前よりも位置が高くなりました。

令和時代

2019年（令和元年）には、通町筋電停（辛島町方面側ホーム）の改修工事が完了し、停留場が拡幅され、停留場全体を覆う屋根が設置されるとともに、バリアフリー化が図られました。これに伴い、手取本町側の歩道幅を狭めたり、電柱を移設するなどの工事も行われています。

周辺

通町筋周辺は、九州有数の規模を誇る繁華街です。市役所、百貨店、商業施設、オフィスビル、ビジネスホテル、シティホテルなどが立ち並び、多くの人々で賑わっています。

接続する主な通り

水道町交差点（国道3号）
上通
下通
駕町通り
オークス通り

関連項目

大通り

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