上野善晴

上野善晴

上野善晴（うえの よしはる、1959年5月10日 - ）は、日本の財務官僚です。1982年に大蔵省に入省以来、主に理財局と主計局でキャリアを重ね、地方自治体や政府系金融機関の要職も歴任しました。退官後は民間企業で経営に携わるなど、幅広い分野で活躍しています。

生い立ちと学歴

熊本県荒尾市出身。東京大学文科一類に入学し、東京大学法学部を卒業しました。大学在学中から、将来のキャリア形成を見据えていたことがうかがえます。

大蔵省・財務省でのキャリア

1982年に大蔵省（現財務省）に入省し、理財局国有財産総括課に配属されました。その後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校経営大学院への留学を経て、1988年には尾道税務署長に就任しました。1990年代には主計局で、公共事業や経済協力に関する予算編成に携わりました。2000年代に入ると、金融庁にも出向し、金融機関の監督業務を担当しました。2008年には理財局総務課長に就任し、省内の中枢を担いました。

地方自治体での経験

2009年、福岡財務支局長兼財務総合政策研究所北九州研修支所長に就任。その後、2010年には岩手県副知事に転身し、地方行政に携わりました。地方自治体での経験は、中央省庁でのキャリアとは異なる視点を提供し、その後の活動に大きな影響を与えたと考えられます。

政府系金融機関での要職

2014年には、株式会社日本政策金融公庫の代表取締役専務に就任しました。政府系金融機関の経営に携わることで、政策と金融の両面から日本経済の発展に貢献しました。

民間企業での活躍

2018年に財務省を退官後、岩手県県政顧問を経て、株式会社ビックカメラの顧問に就任しました。その後、同社の執行役員事業改革推進担当、執行役員経理財務本部長、取締役執行役員経理財務本部長を歴任しました。民間企業での経営に携わることで、官僚時代に培った知識や経験を新たな分野で活かしています。

職歴詳細

1982年4月：大蔵省入省（理財局国有財産総括課）
1984年5月：理財局付（カリフォルニア大学ロサンゼルス校経営大学院留学）
1986年7月：財政金融研究所研究部
1988年7月：尾道税務署長
1989年7月：証券局総務課長補佐（企画）
1991年6月：主計局主計企画官補佐（財政計画第一、二係）
1992年7月：主計局主計官補佐（経済協力第二係主査）
1993年7月：主計局主計官補佐（公共事業第二係主査）
1995年6月：主計局主計官補佐（建設第一、二係主査）
1997年7月：熊本県企画開発部長
1999年7月：理財局総務課調査室長
2000年7月：大臣官房企画官 兼 理財局資金第一課
2001年1月6日：財務省大臣官房企画官 兼 理財局財政投融資総括課
2002年8月：金融庁監督局総務課協同組合金融室長
2003年7月：金融庁監督局銀行第二課長
2006年7月28日：理財局計画官（内閣・財務、厚生労働・文部科学、経済産業、国土交通担当）
2007年7月13日：理財局財政投融資総括課長
2008年7月4日：理財局総務課長
2009年7月14日：福岡財務支局長 兼 財務総合政策研究所北九州研修支所長
2010年8月31日：岩手県副知事
2013年7月8日：理財局次長
2014年6月18日：株式会社日本政策金融公庫代表取締役専務
2018年6月22日：大臣官房付、退官
2018年8月：岩手県県政顧問
2018年11月：ビックカメラ顧問
2018年12月：ビックカメラ執行役員事業改革推進担当
2019年9月：ビックカメラ執行役員経理財務本部長
2019年11月：ビックカメラ取締役執行役員経理財務本部長

上野善晴は、財務官僚としての豊富な経験と、地方自治体や民間企業での経営経験を併せ持つ、稀有なキャリアの持ち主と言えるでしょう。その幅広い知見は、今後の日本社会の発展に貢献することが期待されます。

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