上野大樹

上野大樹：元プロ野球選手の軌跡

上野大樹（うえの ひろき、1986年10月13日生まれ）は、東京都足立区出身の元プロ野球選手です。ポジションは投手で、右投右打の選手です。また、彼はプロ野球選手の上野貴久の実弟でもあります。

経歴

上野選手は、東京の帝京高等学校に在籍し、1年生の夏には甲子園出場を果たしましたが、その際に登板はありませんでした。その後、東洋大学へ進学し、初めのうちは思うような成績を残せずにいましたが、2008年の全日本大学野球選手権大会では最優秀投手賞を獲得するなど、徐々に実力を開花させました。また、大学4年時にはMVPと最優秀投手に選ばれ、明治神宮野球大会優勝に貢献しました。大学通算での成績は8勝3敗でした。

2008年のドラフトで千葉ロッテマリーンズから3位指名を受け、12月19日に契約を交わしました。

プロ入り後

プロ入りからの最初のシーズンである2009年には、7月3日の対オリックス・バファローズ戦で中継ぎ投手として一軍デビューを果たします。同年8月21日の埼玉西武ライオンズ戦で初勝利を挙げ、16試合に出場し1勝1敗、防御率3.94の成績を残しました。

2010年は、7試合に登板するも未勝利に終わり、2011年には7月9日にようやくシーズンの初登板を果たします。その後、同月17日の福岡ソフトバンクホークス戦では先発として起用され、6安打無四球での完封勝利を記録しました。その後も先発ローテーションに加わり、合計13試合に登板、4勝7敗、防御率3.55という成績でシーズンを終えました。

2013年からは、監督の伊東勤の方針により中継ぎに再転向し、42試合に出場し防御率3.06を記録します。2014年も中継ぎとして活躍し、31試合に登板しましたが、自己最多の12本塁打を浴びてしまいました。

2015年は出場試合数が減少し、2試合のみの登板となり、10月3日に球団から戦力外通告を受けます。11月には合同トライアウトに参加も果たしましたが、その成績により現役引退を表明しました。

引退後の活動

2015年12月には千葉ロッテマリーンズのテクニカルコーチに就任し、その後、スタジアム部門でホスピタリティグループに異動しました。2023年からは、球団広報の役割を担っています。

選手としての特性

上野選手は、平均136km/hの直球を持ち、最速148km/hに達するストレートやスライダー、フォーク、カーブなど多彩な球種を投げ分ける本格派の右腕として知られています。

また、特に大学時代から使用しているナチュラルライム色のグラブがトレードマークであり、彼の努力の象徴とも言えます。新調したグラブは1か月間使用せず、長持ちさせるために手入れを怠りませんでした。練習に対する熱心な姿勢は、成瀬善久などのチームメイトにも高く評価されています。

記録と成績

• - 初登板：2009年7月3日（対オリックス・バファローズ）
• - 初勝利：2009年8月21日（対埼玉西武ライオンズ）
• - 初完封勝利：2011年7月17日（対福岡ソフトバンクホークス）

彼の背番号は2009年から2015年まで「15」で、登場曲には「Memory」（Sugarcult）や「It's my life」（Bon Jovi）が使用されていました。上野大樹の執念と努力は、プロ野球界の中で一際輝く存在として多くの人々に記憶されています。

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