上野建一

上野建一の生涯と政治活動

上野建一（うえの けんいち）は、1931年2月25日に山形県鶴岡市で生まれた日本の政治家です。彼は主に日本社会党に所属し、衆議院議員を2期勤めました。彼の政治経歴は多岐にわたり、若い頃から左派の活動に関与していたことが特徴です。

学歴と初期の活動

上野は明治大学法学部に入学しますが、中退してしまいます。その後、山形の夜間高校に通いながら、左派社会党の活動に参加しました。1953年に上京し、左派社会党の準機関紙である『社会タイムス』に入社します。この経験は彼の政治活動における重要な基盤を築くこととなりました。しかし、『社会タイムス』が1954年に休刊すると、上野は社会主義協会に移ります。この団体で彼は1963年の千葉県議選に立候補するまでの間、『社会主義』という雑誌の編集にも携わりました。

千葉県議会での活動

1963年に千葉県議会議員に当選し、4期を務めました。その期間中、彼は三里塚闘争の初期に小川国彦と共に支援活動を行い、左派としての立場を強く主張しました。上野の活動は政治の混沌とした時期において、一部の市民に支持されながら進行しました。

知事選と議員辞職

1981年に千葉県知事であった川上紀一が不動産業者からの選挙資金を受け取った件に関連し、川上五千万円念書事件が発生。これにより川上は辞職し、その年の千葉県知事選挙で上野も社会党などの推薦を受けて無所属で立候補したが、惜しくも落選しました。

国政への進出

1983年には、旧千葉1区からの立候補で衆議院に初当選。その後、1986年の総選挙で一度落選しますが、1990年の総選挙では復帰を果たしました。この時期、上野は社会党内での社会主義協会派の代表的な存在として知られるようになりました。

議員辞職と新社会党の結成

1992年には真里谷事件により議員辞職を余儀なくされ、その後社会党を離党します。1996年には新社会党の結成に参加し、その年の総選挙では比例代表南関東ブロックから立候補するも、再び落選しました。しかし、彼は、新社会党の役員として選対委員長や書記長を歴任しました。

社会主義協会の分裂と顧問職

1998年には社会主義協会が分裂し、坂牛哲郎と共に新社会党系社会主義協会の代表に就任します。現在、上野は新社会党で顧問を務めており、引き続き政治活動に関与しています。

著書と近年の活動

2020年11月には、自身の政治活動を振り返る対談集『あのころ　あのひと』を今村稔との共著で出版しました。この書籍では彼の政治活動における経験や視点を語っています。上野建一の政治的な足跡は、戦後の日本の政治変遷の中で重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

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