下手向村

下手向村の概要

下手向村（しもとうげむら）は、かつて岐阜県恵那郡に存在した村です。現在の恵那市山岡町下手向が、その領域にあたります。

地理と行政区画

下手向村には、「大字」は存在せず、以下の「字」で構成されていました。

一丁田、吉高、芦原、安免、繁廣、鷹ケ平、大沼、八重洞、落合、下平、冷川、土岐坂、石戸、居守ケ池、野田、明ケ澤、郡上、雲路、二百山、木伐戸、神戸、池の尻、上神田、中島、荒木、西間洞、東間洞、浮坪、下神田

これらの字名が、当時の村の地理的な特徴や集落の分布を示しています。

歴史

古代

下手向村の歴史は古く、神亀元年（724年）には、荒木郷の郷主である荒木田信足が白山比咩神社を創建しました。この神社は、伊勢神宮外宮の渡会久光の次男である渡会久主を招き、社主として荒木郷の総鎮守としました。平安時代には、この地域は遠山荘の淡気郷の一部でした。

中世

鎌倉時代から戦国時代にかけては、明知遠山氏の領地となりました。天正2年（1574年）には、武田勝頼が遠山氏を攻撃するために東濃に侵攻し、その際に白山比咩神社や圓蔵寺が焼討されるという戦火に見舞われました。

近世

江戸時代には、旗本である明知遠山氏の知行地として支配されました。

近代

明治22年（1889年）7月1日、町村制の施行により、下手向村が正式に発足しました。しかし、その歴史は短く、明治30年（1897年）4月1日には、原村、釜屋村、田代村と合併し、鶴岡村が発足したことにより、下手向村は廃止されました。

寺院

下手向村には、普門寺という曹洞宗の寺院が存在していました。

参考文献

この地域の歴史を調べる上で、以下の文献が参考にされています。

『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年
『岐阜県町村合併史』岐阜県地方課、1961年
『角川日本地名大辞典21岐阜県』角川書店、1980年

関連項目

この地域の歴史に関心がある方は、以下の項目も参考にしてください。

岐阜県の廃止市町村一覧

下手向村は、短い期間ではありましたが、その地域には古代から連綿と続く歴史が刻まれており、地域の文化や歴史を考える上で重要な要素となっています。

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