下村定

下村 定（しもむら さだむ）

下村定（1887年9月23日 - 1968年3月25日）は、日本の陸軍軍人及び政治家であり、最終的には陸軍大将まで昇進した。正三位勲一等功三級を受けるなど、軍歴とともに政治の舞台でも重要な役割を果たした人物である。

経歴概要

彼は高知県に本籍を置く金沢市に生まれ、陸軍士官学校に進学し、1908年に卒業。卒業時には273名中6番という成績を記録し、砲兵科では2番であった。彼の同期生には、将来大将になる者や、その後の局面で要職を歴任する者が含まれていた。

下村は1916年、陸軍大学校を首席で卒業し、第一次世界大戦中にはフランスに留学し軍事研究に従事した。この経験が彼の後の軍事戦略に大きく寄与した。

主な職務と業績

日中戦争の最中には、参謀本部第1部長を務め、危機的な状況にある部隊を救出するための作戦を指揮した。杭州湾上陸作戦をタフに立案し、成功に導いたことが評価され、彼の名声は高まった。

太平洋戦争が勃発した時、彼は陸軍大学校長を務め、その後も様々な軍の指揮官を歴任した。特に北支那方面軍司令官として、戦争の終焉を迎えた際には、部下の参謀に終戦処理の任務を託けるなどの冷静な指示を行った。

戦後は公職追放を受けるものの、1948年には衆議院に招致され証人喚問を受けた。1955年には防衛庁顧問、1959年には自由民主党から参議院議員に当選し、政治の舞台にも復帰した。

家族と親族

下村定の家族には、女優で演出家の河内節子、映画ライターの下村健、俳優の河内浩などの親族がいる。

年譜

彼の年譜は長く、多くの重要なポジションを経験しているが、特に注目されるのは1945年に陸軍大臣に就任し、終戦を迎えたことだ。彼はその後の日本の陸軍の最後を見届けることとなった。

栄典と勲章

彼のキャリアには数多くの栄典と勲章が伴い、具体的には多くの位階や勲章を受賞しており、特に、旭日大綬章と勲一等瑞宝章は彼の功績を物語るものである。

帝国議会での答弁

終戦直後、下村は帝国議会での答弁で、軍国主義が発展した理由について自らの見解を述べた。その答弁は議会で好意的に受け入れられ、彼の名声を更に高めることに繋がった。

結末

1968年、下村定は東京都文京区で交通事故に遭い、享年80歳でこの世を去った。彼の人生は、日本の軍と政治の歴史に深く刻まれており、その業績は長く語り継がれることでしょう。

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