下郷トンネル

福島県南会津郡下郷町に位置する下郷トンネルは、国道118号および国道121号の重要な一部を担う道路トンネルです。このトンネルは、大川ダムの建設プロジェクトに伴い、水没する区間の代替として、当時の建設省北陸地方建設局によって建設されました。完成後、国道118号の区間延長により、このトンネルは両国道の重複区間として機能するようになりました。

本稿では、下郷トンネルと同様に大川ダム建設に関連して建設された沼尾トンネル、小沼崎トンネルについても詳細に解説します。

下郷トンネルの詳細

全長: 1,392.0m
全幅: 6.0m（拡幅部8.0m）
有効高: 4.7m
工法: 上部半断面先進工法
竣工: 1981年11月
施工: 清水建設/西松・地崎建設共同企業体
位置: 北緯37度19分57.5秒 東経139度54分33.0秒

下郷トンネルは、下郷町小沼崎字居平甲から字浦山を結んでいます。南側の坑口では、福島県道214号芦ノ牧温泉南停車場線が分岐する丁字路が存在します。北側はスノーシェッドで覆われた橋を通じて、後述の沼尾トンネルと接続されており、南側坑口のトンネル名標識には全長1,643mと表示されています。これは沼尾トンネルとの合計の長さを示しています。

沼尾トンネルの詳細

全長: 251.0m
全幅: 6.0m（拡幅部8.0m）
有効高: 4.7m
工法: 上部半断面先進工法
竣工: 1981年12月
施工: 会津建設共同企業体（会津土建・秋山建設・朝日建設工業）
位置: 北緯37度20分26.5秒 東経139度54分27.6秒

沼尾トンネルは、下郷町小沼崎字三沢山乙から字半丈乙を結んでいます。南側は、スノーシェッドで覆われた橋を介して下郷トンネルと一体化しています。

小沼崎トンネルの詳細

全長: 699.0m
全幅: 6.0m（拡幅部8.0m）
有効高: 4.7m
工法: 上部半断面先進工法
竣工: 1975年10月
施工: 地崎工業・五洋建設
* 位置: 北緯37度20分57.4秒 東経139度54分29.1秒

小沼崎トンネルは、下郷町小沼崎字トヤから字水沢山に至ります。このトンネルは、大川ダム建設に伴い、ダムサイト建設によって早期に通行止めとなった旧道区間の代替として、最も早く建設されました。これらのトンネル群は、現在も地域住民の生活と経済活動を支える重要なインフラとして機能しています。

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