不良少年 (1980年の映画)

映画『不良少年』の詳細解説

映画『不良少年』は、1980年6月14日に公開された、東映製作・配給による日本映画です。結城昌治の同名小説を原作とし、後藤幸一が監督を務めました。上映時間は90分。

あらすじ

物語は、裕福な家庭に育った少年・澄川隆（演：金田賢一）が、自身の将来を模索するために家出するところから始まります。彼はクラブでボーイとして働き始め、そこで一人の少女・栄子（演：熊谷美由紀）と出会います。しかし、暴力団事務所への手入れ中に拳銃を盗んだことがきっかけで、彼の運命は大きく狂い始めます。深夜、不審尋問をしてきた警察官を射殺してしまったことで、隆は逃亡者となり、過酷な運命に巻き込まれていきます。

キャスト

澄川隆：金田賢一
栄子：熊谷美由紀
朝本：梅宮辰夫
百井：深見博
悠子：松尾嘉代
彦坂：長門裕之
マサミ：青地公美
理恵：泉じゅん
野口：佐藤晟也
大竹：山本廉
本間：谷本一
宮城：清水照夫
古島：垂水悟郎
石森：長沢大
酒井：須賀良
椿巡査：堀光昭
熊井：石井康彦
北川：山西道広
佐々木：伊藤めぐみ

スタッフ

監督：後藤幸一
原作：結城昌治
脚本：中岡京平
企画：三堀篤、西村隆平
撮影：兼松煕太郎
音楽：羽田健太郎
主題歌：アルフィー『美しいシーズン』
美術：今保太郎
編集：鈴木宏始
録音：岡村昭治
スクリプター：安彦俊男
助監督：崔洋一
照明：梅谷茂

製作の背景

本作は、金田賢一の売り出しを目的とした「ニューアクション・シリーズ」の一環として製作されました。金田は、1978年に映画『正午なり』でデビューし、ブルーリボン賞の新人賞を受賞。NHK大河ドラマ『獅子の時代』にも出演するなど、当時、将来を期待される若手俳優の一人でした。東映は、過去に岩城滉一や松田優作の売り出しに成功しており、金田を新たなスターとして育成することを目指しました。

監督には、金田のデビュー作である『正午なり』でコンビを組んだ後藤幸一が再び起用されました。東映は、本作の成功次第で金田をアクションスターとして育てていく意向を示していました。しかし、製作発表は公開直前まで行われず、当初は他の作品が上映される予定でした。しかし、最終的に本作が上映されることになりました。

製作発表

1980年4月5日、東京銀座の東映本社で製作発表記者会見が行われました。会見には、東映の幹部や監督、脚本家、主演の金田賢一が出席しましたが、岡田茂社長は欠席しました。高岩常務は、「従来の東映作品とは異なる新しい作品が期待できる」と述べ、鈴木営業部長は「若い観客を日本映画に引き戻す力になるだろう」と期待を語りました。製作費は4000万円で、クランクインは4月下旬を予定していました。ヒロイン役は、素朴な雰囲気の女性を厳選中であり、脚本はまだ決定稿の段階にあることが説明されました。

興行

本作は、1980年6月21日から7月11日までの3週間、上映されました。興行成績については、詳細な記録は残っていません。

同時上映

本作は、ジャッキー・チェン主演の香港映画『拳精』と同時上映されました。

外部リンク

不良少年 - allcinema
不良少年 - KINENOTE

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