世界でいちばん熱い夏

世界でいちばん熱い夏：プリンセス プリンセスの不滅の夏ソング

1987年7月16日にリリースされたプリンセス プリンセスのシングル「世界でいちばん熱い夏」は、同グループの代表曲として現在も高い人気を誇る楽曲です。イ長調で彩られたこの曲は、当初はオムニバスアルバム『Summer Lounge』のために制作されました。しかし、リリース当初はバンドの知名度が低く、オリコンチャートへのランクインは逃しました。

その後、プリンセス プリンセスがブレイクを果たすと、2年後の1989年7月1日、「世界でいちばん熱い夏」は8cmCDとして再発売されます。この際に、カップリング曲やジャケットデザインが変更されました。オリジナルのカップリング曲「ヴァイブレーション」は平成アレンジ版に、ジャケットはメンバー写真を用いたデザインから、CDシングルパッケージを生かした航空チケット風のデザインに変更されました。初回プレスは金色のパッケージでしたが、通常盤はピンクのジャケットで発売されました。

2001年には、ボーカルの奥居香（当時岸谷香）が結婚した岸谷五朗が主演を務めたTBS系ドラマ『世界で一番熱い[[夏]]』の放送をきっかけに、マキシシングルとして再びリリースされました。この再発盤には、プリンセス プリンセス最大のヒット曲である「Diamonds」がカップリング曲として収録されました。両曲はオリジナルバージョンにリマスタリングが施されたものでした。

さらに、2019年には岸谷香（当時）がunlock the girlsと『ミュージックステーション』に出演し、「世界でいちばん熱い夏」を演奏。この際、曲の終盤のアレンジをキーボードからギターに変更するなど、新たなアレンジが加えられました。同年の春のバンドツアーでも、この令和バージョンが演奏されました。

ベストアルバムには、平成アレンジ版が収録されることが多く、ライブでもこのバージョンが歌われることが多かったです。しかし、再結成後は、当初は平成アレンジ版を演奏していましたが、後にオリジナルバージョンでの演奏に切り替えられました。

オリコンチャートでは、「Diamonds」には及ばなかったものの、80万枚を超えるセールスを記録し、2作連続でオリコンシングルチャート1位を獲得。年間チャートでも2位を記録し、「Diamonds」と1、2位を独占するという快挙を達成しました。これは、前年の光GENJIに続く史上3組目の記録です。総売上枚数は86.5万枚に上ります。

楽曲の作詞は富田京子が担当し、作曲は奥居香が担当。編曲はプリンセス プリンセスと笹路正徳が共同で行っています。作詞クレジットには富田京子のみが記載されていますが、実際には当時作詞アドバイザーだった田口俊も協力していました。カップリング曲である「ヴァイブレーション」は、中山加奈子が作詞作曲を手掛けています。

「世界でいちばん熱い夏」は、テレビ朝日系の番組『世界どっきりウォッチ』（オリジナルバージョン）と『いつか行く旅』（平成レコーディングバージョン）のタイアップソングとして使用されました。どちらも海外をテーマにした番組であり、楽曲の雰囲気とよくマッチしていました。

この曲は、多くのアーティストにカバーされています。ノーランズ、Patty & Jimmy、二階堂和美、茅原実里、島崎和歌子、真行寺恵里、W.C.D.A.、外城亜香里、URATA NAOYA、柴田あゆみ、青木隆治、有原翼（西田望見）、東雲龍（近藤玲奈）、野崎夕姫（南早紀）、河北智恵（井上ほの花）、The Biscatsなど、様々なアーティストによって、オリジナルとは異なるアレンジで演奏され、それぞれの個性を反映した新しい解釈が加えられています。

また、パチンコメーカーニューギンのCR楽園むすめやCR野生の王国SUNの大当たり中のBGM、東芝の家庭用太陽光発電システムのCM曲、阪神タイガースの新井良太選手（当時）の登場曲としても使用されるなど、その人気は音楽シーンにとどまらず、幅広い分野に及んでいます。

「世界でいちばん熱い夏」は、時代を超えて愛され続ける、プリンセス プリンセスの不滅の夏ソングとして、これからも多くの人々の心に響き続けることでしょう。

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