世界料理オリンピック

世界料理オリンピックとは

世界料理オリンピック（International Exhibition of Culinary Art、ドイツ語: Internationale Kochkunst Ausstellungor IKA）は、4年に一度ドイツで開催される、世界的に権威のある料理コンテストです。しばしば「料理界のオリンピック」と称されることもあります。

大会の特徴

フランスのボキューズ・ドールも料理界の重要なコンテストですが、2年に1度の開催に対し、世界料理オリンピックは4年に一度という点が異なります。これは、参加国がより時間をかけて準備し、最高のパフォーマンスを発揮できるようにするためです。

歴史

大会の発足

1896年、ドイツのシェフたちが、ギリシア料理を世界に広めることを目指してこの大会を発案しました。1900年には、最初の大会がフランクフルトで開催され、4カ国が参加しました。この大会が、現在の世界料理オリンピックへと発展しました。

戦時中の休止と名称変更

第二次世界大戦中、ヒトラーの統治下で大会は一時中断されました。戦後、大会は再開され、名称も「International Verband Koche Deutschland」に変更されました。

開催地の変遷

1992年までフランクフルトで開催されていましたが、1996年にベルリン、そして2000年からはエアフルトへと開催地が移されました。近年では、2008年にエアフルトで開催されています。

2008年大会

2008年の大会には、世界54カ国から1600人以上のシェフが参加しました。この大会では、ノルウェーが優勝し、地元ドイツが準優勝、3位にはスイスが入賞しました。

ノルウェーチームの強さ

優勝したノルウェーチームの強さについて、カナダチームの監督は、ノルウェーが国家レベルで財政的な支援を行っていることを指摘しました。ノルウェーは、多額の資金を投じて料理人を育成し、この大会のために専門的に訓練していると述べました。一方で、他の国では、シェフたちが仕事以外の時間を使って大会に参加しているため、ノルウェーと対等に競争するのは難しいという意見も出ました。

日本の参加

日本からは、1972年の第13回大会にキャニーのチームが初参加し、見事優勝を果たしました。これは、日本の料理界にとっても大きな快挙でした。

競技内容

世界料理オリンピックには、シェフが多数参加するため、複数の種目に分かれて競技が行われます。各部門は、国別対抗、軍隊対抗、地域別対抗、個人戦などに分かれており、さらにそれぞれに細かいカテゴリがあります。

国別対抗（シニア）

レストラン別対抗（Restaurant of Nations）
調理（Culinary Art）
パティシエ（Pâtisserie）

国別対抗（ジュニア）

小料理店・調理スタジオ対抗（Hot Kitchen and Culinary Studio）
冷製料理（Cold Platter）
調理（Culinary Art）
パティシエ（Pâtisserie）

軍隊対抗

レストラン別対抗（Restaurant of Nations）
クッキング（Cooking）

地域別対抗

調理（Culinary Art）

個人戦

調理（Culinary Art）
パティシエ（Pâtisserie）
調理と展覧（Culinary Artistry - Cold Kitchen, Showpiece）

これらの競技を通して、世界中のシェフが技術と創造性を競い合います。

関連情報

関連項目

世界司厨士協会連盟

外部リンク

* Culinary Olympics official site

世界料理オリンピックは、単なる料理コンテストにとどまらず、各国の食文化や料理技術の交流の場としても重要な役割を果たしています。参加するシェフたちにとっては、自らの腕を世界に示す絶好の機会であり、料理界全体の発展にも貢献しています。

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