キャニー

株式会社キャニーの歴史と事業展開

株式会社キャニーは、多様なフードサービス事業を展開する企業です。そのルーツは戦後の復興期にまで遡り、高原酪農、林間都市、観光拠点の開発構想から始まりました。当初は「フローラ・フーヅ」として設立され、三井不動産グループの一員として成長を遂げましたが、2013年にグリーンハウスグループへと移行しました。

初期の設立と多角的な展開

1950年に有限会社小日向商会として設立されたキャニーは、室町ドラッグストアの開店を皮切りに、1952年には三越前・三井別館にフランス料理店「フローラ」と日本料理店「花笠」をオープンしました。その後、三井グループの社内食堂の運営も開始し、1956年には富士綜合開発株式会社を設立、富士山麓の開発にも着手しました。1950年代後半には、駅ビルや社員食堂など、多様な場所への出店を積極的に進めました。

1960年代から1970年代の拡大

1960年代に入ると、キャニーは店舗展開を加速させます。1962年の「立川店」を皮切りに、「原町田店」「甲府店」など、多店舗展開を開始しました。また、1967年には三信ピータースと合併し、レストラン「柏店」をゴルフ場内に開店、1968年には日本初の超高層ビルである霞が関ビルにパスタ専門店「霞が関ピータース」をオープンしました。1970年代には、高速道路サービスエリアへの出店や、喫茶部門の展開も開始し、1973年にはフローラ・フーヅ株式会社に社名変更しました。1972年には、世界料理オリンピックで日本チームが第一位グランプリを受賞し、キャニーの社員もこのチームに貢献しました。

1980年代から1990年代の多様化

1980年代には、パブレストランの展開や、喫茶部門の大阪進出など、事業の多様化を図りました。1984年には富士綜合開発株式会社と合併し、1987年には株式会社キャニーに社名変更しました。1990年代に入ると、デニーズジャパンとのフランチャイズ契約による出店や、プロントコーポレーションとの提携によるカフェの展開も開始しました。1996年には、現在の「和・旬菜 かなえ」の原点となる和風居酒屋「Ginzaかなえ」を銀座にオープンしました。

2000年代以降のブランド展開と変革

2000年代に入ると、キャニーは「和・旬菜 かなえ」ブランドを都心部に展開し、2002年には三井不動産の100%子会社となりました。また、創作中華の新業態「CANAE China 福龍」をオープンしました。2013年には、株主が三井不動産から株式会社グリーンハウスへと異動し、新たな体制で再出発しました。

現在の事業と店舗展開

現在のキャニーは、高速道路サービスエリア、ゴルフ場、ホテル、病院など、様々な施設でのフードサービス事業を展開しています。高速道路事業部門では、「談合坂店」や「古関店」などのサービスエリアを運営し、直営事業部門では、「和・旬菜 かなえ」や「CANAE China 福龍」などのブランドで飲食店を展開しています。また、運営受託事業部門では、病院内のレストランやゴルフ場内のレストランなどを受託運営しています。

キャニーは、長年にわたり培ってきたフードサービス事業のノウハウを活かし、今後も多様なニーズに応えるべく、事業を展開していくでしょう。

主な店舗

ハイウェイ事業部門
談合坂店（上り線、レストラン・フードコート・売店）
古関店（上下線、売店）
湾岸幕張店（下り線、売店）
足柄店（上り線、唐揚げ専門店「からあげ元気」）
直営事業部門
和・旬菜 かなえ 新宿靖国通り店
和・旬菜 かなえ 銀座三丁目店
和・旬菜 かなえ 八重洲店
和・旬菜 かなえ 京橋店
55楼菜館
CANAE China 福龍 幕張店
CANAE China 福龍 八重洲店
担々麺と焼売 福龍 ららぽーと柏の葉店
担々麺と焼売 福龍 ララガーデン春日部店
担々麺と焼売 福龍 三井アウトレットパーク入間店
担々麺と焼売 福龍 ラザウォーク甲斐双葉店
福龍 ららぽーとTOKYO-BAY店
運営受託事業部門（受託レストラン）
レストラン クロワッサン
運営受託事業部門（ゴルフ場内レストラン）
益子店
大浅間店
秋山店
都店
成田店
蓼科店
フォレスト店
軽井沢発地店
平川店
スカイウェイ店
フローラ本千葉店
フローラ鶴ヶ島店
フローラ霞ヶ浦店
* フローラ東条店

株式会社キャニーは、食を通じて人々の生活を豊かにすることを目指し、これからも変化を恐れず、新たな挑戦を続けていくことでしょう。

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