世界青少年囲碁選手権大会

世界青少年囲碁選手権大会は、応昌期囲棋教育基金会が主催する、青少年の囲碁のレベル向上を目的とした国際大会です。1984年に始まり、若い才能の発掘と育成に大きく貢献してきました。

大会の概要

当初は年齢制限のない大会として開催されましたが、第6回からは12歳以下の少年組と16歳以下の青年組に分かれて実施されています。参加国は、中国、台湾、日本、韓国をはじめ、シンガポール、タイ、アメリカ、カナダなど、世界各国から代表選手が集まります。

大会の意義

この大会の特筆すべき点は、過去の優勝者や入賞者から、その後の囲碁界を牽引するトップ棋士が多数輩出されていることです。例えば、常昊九段は1988年の大会で入賞し、その後、応昌期杯世界プロ囲碁選手権戦などの世界戦で活躍しました。この事実は、世界青少年囲碁選手権大会が、若手棋士にとって世界への登竜門としての役割を果たしていることを示しています。

過去の成績

第36回までの少年組における1位の国籍別回数は、中国が17回、韓国が16回、台湾が2回、日本が1回（関航太郎）となっています。青年組では、中国が20回、韓国が10回、台湾が1回という結果です。このデータから、近年は中国と韓国の選手が上位を占める傾向にあることがわかります。

両部門制覇の偉業

夏銜譽、李康、韓升周、柯潔、李欽誠の5名は、少年組と青年組の両方で優勝するという偉業を成し遂げています。これらの選手は、幼い頃から才能を発揮し、着実に実力を伸ばして、世界の舞台で活躍しています。

応昌期ルール

大会では、応昌期ルールが採用されています。応昌期ルールは、中国の応昌期氏が提唱したルールで、コミ（先番の有利性を補正するための点数）が8点で、日本ルールや韓国ルールよりもコミが高いのが特徴です。

世界青少年囲碁選手権大会は、単なる競技の場ではなく、国際交流の機会でもあります。参加者は、囲碁を通じて友情を育み、異文化理解を深めることができます。この大会が、今後も青少年の健全な育成と囲碁の普及に貢献していくことが期待されます。

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