世紀東急工業

世紀東急工業株式会社とは

東京都港区に本社を置く建設会社、世紀東急工業株式会社は、略称「世紀工」として知られています。主に道路や空港などの舗装工事、その他一般土木工事を主要な事業として展開しています。JPX日経中小型株指数の構成銘柄の一つとしても選定されています。

同社の設立には、東急建設株式会社の歴史が深く関わっています。元々東急建設の道路工事部門が独立して設立された東急道路株式会社を、後の世紀建設株式会社が吸収合併した経緯を持ち、この合併を機に現在の商号である世紀東急工業株式会社が誕生しました。このような背景から、同社は東急グループの一員となり、特に東急建設とは互いの専門性を活かした業務補完関係を築いています。

沿革

世紀東急工業株式会社の沿革は、以下のように主要な出来事を経て現在に至ります。

1950年1月：世紀建設工業株式会社として設立され、会社の歴史が始まります。
1962年4月：商号を世紀建設株式会社に変更しました。
1967年1月：東急建設株式会社の道路工事部門が独立し、東急道路株式会社が設立されます。
1973年9月：東京証券取引所の市場第二部へ株式を上場し、企業としての信頼性を高めました。
1982年5月：世紀建設株式会社が東急道路株式会社を合併し、商号を現在の世紀東急工業株式会社に変更しました。この合併は、東急グループへの参画という重要な転換点となりました。
1982年11月：東京証券取引所市場第一部へと指定替えが行われました。

主な出来事・問題

同社の事業活動においては、過去にいくつかの問題が発生し、行政からの処分等を受けています。これらの出来事は、同社の信頼性や事業運営に影響を与えました。

大阪空港B滑走路舗装工事におけるアスファルト鉄線混入問題：2007年9月から2008年2月末にかけて同社が請け負った大阪空港B滑走路の舗装工事において、使用されたアスファルト混合材の中に許容基準を超える大量の鉄線が混入していることが明らかになりました。この事態を受け、国土交通省近畿地方整備局は同社に対し適切な補修工事を行うよう指示するとともに、2010年11月30日から1か月間、指名停止処分としました。

東日本大震災復旧舗装工事における独占禁止法違反：東日本高速道路株式会社が発注した東日本大震災からの復旧に関連する舗装工事の入札において、公正な競争を妨げる独占禁止法違反行為があったとして、公正取引委員会は同社に対し厳しい措置を取りました。具体的には、2016年12月2日から45日間の営業停止処分が課されました。

* 新潟県発注工事における労働災害：新潟県が発注した工事現場で作業員が負傷する事故が発生した件に関し、県の規定に基づき、同社は2023年9月22日から2週間の指名停止措置を受けました。

これらの出来事は、建設業界における安全管理や法令遵守の重要性を改めて示す事例となりました。

もう一度検索