両国大橋

両国大橋：首都高速を支える独創的な構造美

両国大橋は、東京都心を流れる隅田川に架かる首都高速道路の橋梁であり、首都高速6号向島線と7号小松川線が合流する重要な拠点、両国ジャンクション（JCT）をその構造内に抱え込んでいます。1969年12月に竣工し、首都高速6号線・7号線の開通に合わせて1971年3月21日に供用が開始されました。

西岸は中央区日本橋浜町一丁目、東岸は墨田区両国一丁目に位置し、隅田川という限られた空間を最大限に活用するため、立体的な構造が採用されています。橋の架設には、フローティングクレーンによる大ブロック架設という当時としては画期的な工法が用いられました。さらに、ワイヤーによる吊り構造を用いて小松川線側の合流レーンを接続するなど、その独創的な設計が高く評価され、1969年度の土木学会田中賞を受賞しています。

橋梁の概要

橋長: 329.5m
最大支間長: 88.8m
幅員: 26.5m
鋼重: 5,812t
形式: 3径間連続鋼床版箱桁、3径間連続鋼床版3箱並列桁、単純活荷重合成桁、門型鋼橋脚
設計: 首都高速道路公団工務部
施工: 石川島播磨重工業・日本橋梁・大林組

両国大橋は、単なる道路橋としてだけでなく、都市の動脈としての役割を担い、その美しい景観は隅田川の風景に溶け込んでいます。その独創的な構造は、限られた空間を有効活用するという都市計画の課題に対する一つの解答を示しており、土木技術の粋を集めた建造物として高く評価されています。

近隣の橋梁

隅田川には数多くの橋が架かっています。両国大橋の隣には以下の橋梁があります。

上流：隅田川橋梁 - 両国橋
* 下流：新大橋 - 隅田川大橋

これらの橋梁もまた、それぞれの歴史と特徴を持ち、隅田川の景観を彩っています。両国大橋を訪れた際には、ぜひ周辺の橋梁にも足を運んでみてください。

まとめ

両国大橋は、高度な技術と独創的なアイデアによって建設された、首都高速道路の重要な構造物です。その美しいデザインと、都市の交通を支える機能性は、訪れる人々を魅了し続けています。隅田川を訪れた際には、ぜひ両国大橋の雄姿をご覧になってください。

もう一度検索