中之元駅

中之元駅の概説

中之元駅（なかのもとえき）は、岐阜県揖斐郡大野町に位置していた名古屋鉄道（名鉄）揖斐線の駅です。かつては地域の交通の要所として機能しましたが、現在はその活動を終えています。

歴史

この駅は1928年（昭和3年）に、美濃電気軌道によって黒野駅から本揖斐駅までの路線が延伸された際に開業しました。開業からおよそ73年後の2001年（平成13年）には、同区間が全線廃止されたため、中之元駅も廃駅となりました。

年表

• - 1928年（昭和3年）12月20日: 美濃電気軌道北方線の黒野駅 - 本揖斐駅間の開業に伴い、中之元駅が開設。
• - 1930年（昭和5年）8月20日: 美濃電気軌道が名古屋鉄道（現在の名古屋鉄道へと改称される）に合併、揖斐線の一部となる。
• - 1948年（昭和23年）11月1日以前: 駅は無人化され、隣接のよろず屋にて切符が委託販売されていた。
• - 2001年（平成13年）10月1日: 黒野駅 - 本揖斐駅間が廃止され、中之元駅も廃駅に。

駅構造

中之元駅は単式1面1線の構造を持ち、列車同士の交換は不可能でした。このシンプルな構造は、駅の利用状況を反映していました。

利用状況

名古屋鉄道の「名古屋鉄道百年史」によると、1992年度の1日平均乗降人員は214人でした。この数字は、岐阜市内線の均一運賃区間を除く名鉄全駅342駅中の315位、揖斐線・谷汲線の24駅中では13位に相当します。これは、中之元駅が地域内で一定の利用があったことを示しています。

隣の駅

名古屋鉄道揖斐線において、中之元駅の隣接駅は黒野駅と清水駅です。1969年（昭和44年）までは、黒野駅との間に麻生駅が存在していました。現在では、黒野駅とこの駅をつなぐ廃線跡には「中之元ほたる水路」としてその痕跡が残されています。

代替交通手段

中之元駅が廃駅となった後も、地域の交通手段としていくつかの代替交通が提供されています。具体的には、揖斐川町コミュニティバスの「中之元バス停」、および大野デマンドタクシーの「中之元停留所」があります。これにより、地域住民は依然として交通手段を持つことができています。

参考資料

中之元駅についての詳細は、徳田耕一の著書『名鉄600V線の廃線を歩く－惜別の“岐阜線”と空港線誕生』や、今尾恵介監修の『日本鉄道旅行地図帳』などで確認することができます。これらの資料は、鉄道の歴史を掘り下げるのに役立ちます。

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