中二階

中二階（ちゅうにかい）またはメザニン（mezzanine）

中二階は、建築物において主要な階層の間に位置する特殊なフロアで、通常は階数には含まれません。この階層は一般的に天井が低く、バルコニーのような形状が特徴です。特に劇場などの施設では、最も低いバルコニーやその前方から数列の席が「メザニン」と呼ばれ、観客に近い視点を提供します。

中二階の構造

中二階は多くの場合、壁からは張り出しており、その形状は下の階を完全に覆うことなく、両階の天井を共有しています。このため、中二階はしばしば1階と2階の中間に位置しますが、建物によってはそれ以上の階層に存在することもあります。イタリアの建築家、アンドレーア・パッラーディオの影響を受けた建物では、上層階の低い天井部を「メザニン」と呼び、通常は使用人の生活空間や収納スペースに使用されていました。

様々な用途

スタジアムにおいては、観客席の上層部の数列がメザニンとされ、視界が良好で観戦がしやすいため、プレミアムな価格設定がされます。また、鉄道駅においては出入り口とプラットフォーム間の中間に中二階を設け、改札や乗り換えのサービスを行います。この場合も、プラットフォームからその階が見える構造のことが多いです。

中二階を表す略号も存在し、1階と2階の間では「M2」、5階と6階の間では「M6」と表記されます。地下と1階の間には「MB」や「MB1」が使われることがあります。さらに、建物内の最高階と屋上の間には「MR」と名付けられることがあります。

産業でのメザニンの利用

産業界においてもメザニン、あるいは中二階は重要な役割を果たしています。これは、固定された階層の間に半固定の床を設置したもので、積層棚とも呼ばれます。メザニンはしばしば独立して設計されており、簡単に解体したり再配置したりできます。こうしたメザニンは通常、鋼やアルミニウム、ファイバーグラスで構成されており、その床材は使用目的に応じて変わります。例えば、鋼鉄製やアルミニウム製の穴あき床、木材で覆われた設計など、さまざまな種が存在します。

メザニンは小売店において陳列棚として、また倉庫や配送センター、工場で器具や原材料を収納する場として利用されることが一般的です。特に天井が高い空間での利用が推奨され、その空間を上下方向に活用することで、効率的なスペースの利用が実現されます。

関連項目

• - ロフト
• - メゾネット
• - スキップフロア
• - メザニンファイナンス：優先株式や劣後債、劣後ローンなど、債務の中間的性格を持つ金融商品を指します。

参考文献

• - International Code Council - International Building Code 2006 (IBC 2006)
• - Merriam-Webster Online

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