中公選書

中公選書（ちゅうこうせんしょ、CHUKO SENSHO、CS）は、株式会社中央公論新社が発行している選書レーベルです。2011年11月10日に創刊され、知的好奇心を刺激する書籍を幅広く提供しています。

特徴

キャッチコピー: 「知は自在である」「知は時代のなかで錬磨され、遠く疾走する」という言葉が、その理念を象徴しています。
体裁: 四六判のソフトカバーで、手に取りやすいサイズとデザインが特徴です。
編集長: 横手拓治氏が編集長を務め、選書の質の高さを支えています。
執筆陣: 学者を中心とした中公叢書とは異なり、民間の知識人や各分野の専門家を執筆陣に迎え、より幅広い視点から知を探求するシリーズとして展開されています。

創刊の背景

中公選書は、アカデミックな色彩が強い中公叢書とは対照的に、より広い読者層に向けて、知の最前線を紹介することを目指して創刊されました。社会の多様な変化や問題意識に対応し、読者が自身の知識を深め、新たな視点を得るための手がかりとなることを目指しています。

創刊ラインナップ

創刊時には、以下の書籍がラインナップされました。

『3.11以後』（茂木健一郎・竹内薫）：東日本大震災後の社会と未来について考察。
『萩原朔太郎』（野村喜和夫）：詩人萩原朔太郎の生涯と作品を詳細に分析。
『帝都復興の時代 関東大震災以後』（筒井清忠）：関東大震災からの復興過程を歴史的に検証。
『英国メディア史』（小林恭子）：英国メディアの歴史と発展を考察。
『カジノの文化誌』（大川潤・佐伯英隆）：カジノの歴史と文化的な側面を多角的に分析。

関連事項

中公叢書: 中公選書と同じく中央公論新社が発行する叢書ですが、こちらは学者を中心とした執筆陣によるアカデミックな内容が特徴です。
中公新書: 幅広いテーマを扱い、一般読者向けの入門書として知られています。
他社の選書レーベル: 新潮選書、角川選書、講談社選書メチエ、筑摩選書など、他社からも同様のコンセプトで選書レーベルが刊行されています。
河出ブックス・岩波現代全書: 短期間で休刊した選書レーベルです。
選書・叢書: 特定のテーマや分野に焦点を当てて刊行される書籍の形態です。

まとめ

中公選書は、幅広い知識層に向けて、知の最前線を提供する選書レーベルです。アカデミックな内容だけでなく、社会や文化に関する多様なテーマを扱い、読者に新たな知識や視点を提供しています。創刊以来、多くの読者に支持され、知的好奇心を満たす良質な書籍を提供し続けています。今後の刊行にも注目が集まります。

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