中国南方電網

中国南方電網有限責任公司について

中国南方電網有限責任公司（China Southern Power Grid Company Limited）は、中国南部地域における電力の送電、変電、配電を担う企業です。一般には「華南電網」とも呼ばれています。中国の電力システム改革に伴い、2002年に国家電力公司から分割・再編されて誕生しました。

組織と役割

この会社は、発電部門から独立した送電専門の会社として設立されました。つまり、発電は別の発電会社グループが行い、南方電網公司はそれらの電力を送電することに特化しています。これにより、電力供給システムにおける「発送分離」（発電と送電の分離）が実現しました。

担当地域

南方電網公司が担当する地域は、以下の5つの省・自治区に及びます。

雲南省
貴州省
広西チワン族自治区
広東省
海南省

これらの地域は、中国南部の経済発展において重要な役割を果たしており、安定した電力供給が不可欠です。

西電東送プロジェクト

南方電網公司の担当地域内には、中国の重要なエネルギープロジェクトである「西電東送」の南方ルートが含まれています。西部の豊富な水力資源を東部の経済発展地域へ送電するこのプロジェクトにおいて、南方電網公司は重要な役割を担っています。

出資と運営

この会社は、国家電網公司、広東省、海南省の共同出資によって運営されています。国家電網公司は中国全土の大部分の地域で送電事業を行っていますが、南方地域では南方電網公司がその役割を担っています。

関連項目

国家電網公司：中国の大部分の地域で送電事業を行う会社
西電東送：中国西部から東部へ電力を送るプロジェクト

参考資料

中国の地域エネルギー事情調査報告書 （第3章、2003年調査）
西電東送プロジェクトに関する情報

外部リンク

華南電網公司ホームページ
* （中国語・英語）


中国南方電網有限責任公司は、中国南部の電力安定供給を支える重要なインフラ企業であり、その運営は地域経済の発展に大きく貢献しています。技術革新や環境への配慮も行いながら、将来のエネルギー需要に対応していくことが期待されています。

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