中国＝ラオス国境

中国＝ラオス国境について

中国＝ラオス国境、または中老国境は、中華人民共和国とラオスの間にある国境です。全長475キロメートルの陸上国境であり、西はミャンマーとの三国国境から東はベトナムとの三国国境まで続いています。

国境の概要

国境線は、西のメコン川沿いのミャンマーとの三国国境から始まり、東へ進んだ後、南へ向きを変えます。北緯21度付近で再び東へ進路を変え、その後北へ向かい、北緯21度50分付近で東に進んで、十層大山山頂のベトナムとの三国国境に至ります。

この国境地域には、両国ともに多くの少数民族が居住しており、山岳地帯と森林地帯が広がる地形的な特徴があります。そのため、農地は比較的少ない地域です。ラオス側はルアンナムター県、ウドムサイ県、ポンサーリー県に、中国側は雲南省に属しています。

歴史的背景

歴史的に、この国境地域は中国とラオス双方の権力の中心地から離れた場所にありました。19世紀後半、フランスがこの地域での影響力を拡大し始め、1887年には現在のカンボジアとベトナムに最初のフランス領インドシナ植民地が設立されました。フランスと清の間で清仏戦争後の1887年にトンキン（現在のベトナム北部）と清の国境が定められました。その後、1893年の仏泰戦争を経てラオスがフランスの植民地となり、1895年6月20日に現在の中国とラオスの国境線が確定する国境協定が締結されました。この協定に基づき、国境線を示す杭が設置されました。

ラオスは1949年にフランスから部分的な独立を達成しましたが、同時期に中国では毛沢東が率いる中国共産党が国共内戦で勝利し、中華人民共和国が成立しました。中国におけるスターリン主義の毛沢東主義への適用は、ラオスの政治にも影響を与え、フランスからの完全独立を求める動きを加速させました。その結果、1953年にラオスはフランスからの完全独立を達成し、この国境は主権国家間の国境となりました。国境線は1992年4月に再調査が行われ、新たな境界線が確定しました。

国境通過点

現在、中国とラオスの国境には2つの主要な通過点があります。最も利用されているのは、磨憨（モーハン）口岸とボーテンを結ぶ通過点です。もう一つは、その北東に位置するラントゥイの通過点ですが、ここは両国の国民のみが利用できます。

交通インフラ

現在は国境を横断する鉄道は存在しませんが、中国ラオス鉄道（ヴィエンチャン・ボーテン線）と玉磨線が建設中です。これらの鉄道が完成すれば、昆明とヴィエンチャンが鉄道で結ばれることになります。

地図

100万分の1国際図による中国＝ラオス国境の地図（西から東へ）は以下の通りです。

[ここに地図の画像または説明を挿入]

関連項目

* 中国とラオスの関係


この国境は、両国の歴史、文化、経済に深く関わっており、今後の発展が期待される地域です。

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