中央党 (ノルウェー)

中央党（ノルウェー）

中央党（Senterpartiet）は、1920年に設立されたノルウェーの中道政党です。その政策は特定のイデオロギーに偏らず、地方分権型の経済発展と政治的意思決定の維持を重視しています。欧州連合（EU）への加盟には一貫して反対の立場を取っています。

歴史

中央党は、1921年のノルウェー議会選挙に向けて、1920年6月に設立されました。当初は「ノルウェー農民組合」という名称でしたが、1922年に「ノルウェー農業協会」へ改名し、同時に農民党が政治活動の母体として分離独立しました。

農業団体の政治部門として発足して以来、中央党は大きく変化してきました。設立後数年で、農業政策に加えて地方分権に基づく政策を展開するようになります。しかし、1930年代から戦後にかけては、ファシスト勢力との連立政権入りを交渉するなど、党史上論争の多い時代もありました（最終的に交渉は決裂）。

1959年には「ノルウェー民主党」と改名しましたが、選挙戦略上の理由からすぐに農民党へ戻し、同年6月に現在の「中央党」へ改称しました。これは、農業人口の減少に伴い、新たな支持基盤を獲得する必要に迫られたためです。

地方選挙では中小都市で強い支持を得ており、2007年の選挙では83人の党員が市長に選出されました。労働党には党員市長の数で劣りますが、中央党は党の規模と比較して多くの市長を擁しています。

1930年から2000年までの間に、7つの非社会主義政権で与党となり、そのうち3つの政権では首相を輩出しました。2005年の選挙では、労働党や社会主義左翼党と共に赤緑連合を組み、勝利を収めました。その結果、労働党のイェンス・ストルテンベルクが率いる連立政権に参加することになりました。2009年の選挙でも赤緑連合は支持を伸ばし、再選を果たしました。

政策

中央党は、地方の意見を尊重し、地域社会の活性化を重視する政策を掲げています。また、食料安全保障や環境保護にも力を入れています。EU加盟には反対の立場を明確にしており、国民の主権を守ることを訴えています。

関連項目

ノルウェーの政治
イェンス・ストルテンベルク
欧州懐疑主義
中道政治

外部リンク

中央党公式サイト（ノルウェー語）
中央党公式サイト（英語）

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