中央資料隊

中央資料隊について

中央資料隊（Central Intelligence Service Unit ; C-ISU）は、市ヶ谷駐屯地に所在した防衛大臣直轄の情報部隊です。陸上幕僚監部調査部（現在の運用支援・情報部）に対する情報支援を主な任務としていました。

主な任務

中央資料隊は、以下の情報支援業務を担っていました。

出版物の翻訳: 外国の出版物を日本語に翻訳し、情報収集に役立てていました。
地誌資料の収集・作成: 各地域の地理、歴史、文化に関する資料を収集・作成し、分析していました。
国賓等に対する通訳支援: 外国からの国賓などに対し、通訳業務を提供していました。

これらの活動を通じて、陸上自衛[[隊]]の情報活動を支える重要な役割を果たしていました。

歴史

中央資料隊は、1954年に資料隊として発足し、その後、中央資料隊へと改称しました。以下に、その沿革をまとめます。

1954年10月15日: 資料隊が越中島駐屯地で編成されました。
1956年7月12日: 中央資料隊に改称されました。
1960年1月14日: 市ヶ谷駐屯地に移駐しました。
1967年5月17日: 檜町分屯地に移駐しました。
1974年4月11日: 檜町分屯地が駐屯地に昇格しました。
2000年3月: 市ヶ谷駐屯地に移駐しました。
2007年3月27日: 中央資料隊（市ヶ谷駐屯地）が廃止されました。
2007年3月28日: 中央情報[[隊]]隷下の基礎情報隊として再編されました。

組織

廃止時の中央資料隊は、以下の組織で構成されていました。

中央資料隊本部
第1科: 東欧諸国に関する情報資料の収集・整理を担当しました。
第2科: 中近東諸国を除くアジア諸国に関する情報資料の収集・整理を担当しました。
第3科: 北米、中南米、西欧、中近東、アフリカ諸国に関する情報資料の収集・整理を担当しました。
第4科: 国内に関する情報資料の収集・整理を担当しました。
第5科: 複数科に関連する情報資料の総合的な収集・整理、外国文書の翻訳・通訳を担当しました。
技術科: 科学技術情報資料の収集・整理を担当しました。
地誌科: 国内外の自然・人文地理の調査、資料整理、地誌編纂、地域研究などを担当しました。
整理科: 情報資料の受領・選別・保管、海外報道の受信、情報資料の複製などを担当しました。
電子計算機科: 電子計算機の管理・運用を担当しました。

その他の情報

隊員数: 1967年当時、中央資料隊の隊員数は229名でした。
方面資料隊: 過去には各方面隊にも方面資料隊が編成されていましたが、1978年1月に方面総監部調査部の資料課に吸収され廃止されました。その後、2010年以降に方面情報隊として順次編成が開始されました。

中央資料隊は、長年にわたり、日本の防衛情報活動において重要な役割を果たしました。その活動は、現在の情報部隊にも受け継がれています。

参考文献

中央資料隊20年のあゆみ

関連項目

中央地理隊
情報科 ([[陸上自衛[[隊]])]]

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