中央通り (高松市)

高松市のメインストリート「中央通り」

中央通りは、香川県高松市の中心部を南北に貫く、全長約2.4kmの主要道路です。国道30号および国道11号の一部区間であり、サンポート高松玉藻交差点から栗林公園前交差点までを結んでいます。その名称の通り、高松市のまさに中心を走るこの通りは、「高松中央通り」とも呼ばれ、市民にとって重要なシンボルロードとなっています。

日本の道100選にも選ばれた美しい景観

中央通りの最大の特徴は、その美しい景観です。道路の中央分離帯には、約8m間隔で214本ものクスノキの大木が植えられており、緑豊かな並木道を作り出しています。この美しい景観が評価され、1986年には「日本の道100選」に選定されました。また、1994年には「新・日本街路樹100景」にも選ばれており、その美しさは全国的に認められています。

四国の経済・行政・司法の中枢

中央通りの沿道には、日本銀行高松支店、高松高等裁判所、高松国税局といった公的機関や、大手企業の支社・支店、さらに百十四銀行、香川銀行、穴吹工務店など、香川県を代表する企業の本社が数多く立ち並んでいます。これらの施設が集積していることから、中央通りは四国における経済・行政・司法の中心地としての役割も担っています。

中央通りの歴史

中央通りの前身は、昭和天皇（当時皇太子）の成婚を記念して整備された「記念道路」です。1924年に着工し、1925年に完成したこの道路は、当時としては珍しい鉄筋コンクリートの建物が立ち並ぶ先進的な通りでした。その後、第二次世界大戦を経て、戦災復興都市計画によって栗林公園まで延伸され、現在の姿となりました。中央分離帯のクスノキは、戦後の復興期に植えられたもので、その後の高松市の発展を見守ってきました。

中央通りの構造と交通

中央通りの幅員は、起点から中新町交差点までが36m、そこから終点までは33mとなっており、全区間が上下3車線です。しかし、北へ行くほど路上駐車が多く、特に国道30号の区間では外側1車線が塞がっていることが多くあります。また、右折レーンがない交差点も多く、内側1車線が右折待ちの車両で塞がることがあります。

イベントと賑わい

毎年8月14日には、「さぬき高松まつり」の総踊りが開催され、中央通りが歩行者天国となり、多くの人々で賑わいます。また、12月には「高松冬のまつり」が開催され、中央通りが美しいイルミネーションで彩られます。

ムクドリと共存する並木道

中央分離帯のクスノキには、多くのムクドリが生息しています。ムクドリは騒音や糞害を引き起こすこともありますが、高松市では、自然との共存を重視し、ムクドリの駆除は行っていません。ムクドリは日中は郊外で餌をとり、夕方になると中央通りのクスノキに戻ってくるため、夕方には騒音が激しくなることがあります。

中央通りの詳細データ

起点: 香川県高松市寿町一丁目（サンポート高松玉藻交差点）
終点: 香川県高松市栗林町一丁目（栗林公園前交差点）
総延長: 2.4 km
幅員: 36m、33m（中新町交差点 - 終点）
車線数: 6車線
最高速度: 50 km/h

バス優先レーン

中央通りでは、バスの円滑な運行を支援するため、バス優先レーンが設けられています。上り線は7:30 - 8:30、下り線は17:00 - 18:00の時間帯でバス優先レーンが適用され、一般車両の駐停車は禁止されています。

今後の展望

中央通りは、高松市の発展とともに、今後もその役割を担い続けるでしょう。美しい景観を守りながら、交通の利便性を向上させ、市民に愛される道路として、さらなる発展が期待されます。

中央通りは、高松市の歴史と現在を体現する重要な道路です。訪れる際には、ぜひこの通りの魅力を感じてみてください。

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