中山マサ

中山 マサ（なかやま まさ）の生涯と功績

中山マサは1891年1月19日、長崎県長崎市に生まれました。父はアメリカ人のロドニー・H・パワーズ、母は日本人の飯田ナカです。一人娘として育ち、地元の活水高等女学校を卒業後、1911年にアメリカに渡ります。オハイオ州のオハイオ・ウェスリアン大学で学びながら、アルバイトをしながら学業を続けた彼女は後に帰国し、活水女子英語専門学校や長崎市立高等女学校で教鞭をとりました。また、弁護士の中山福蔵と結婚します。

戦後の1947年、中山は第23回衆議院議員総選挙に旧大阪2区から立候補し、見事当選を果たします。同年には田中角栄、鈴木善幸らと共に当選し、その後は一貫して衆議院議員として活躍します。彼女は最初は民主党に入党して幣原喜重郎派に所属し、その後、幣原に従い民主自由党に移籍しました。1953年には第5次吉田内閣で厚生政務次官に就任するなど、政治の世界での地位を確立していきます。

中山マサの名が広く知られるようになったのは1960年のことです。彼女は日本初の女性閣僚として第1次池田内閣において厚生大臣に任命されました。この入閣の進言をしたのは後の内閣総理大臣、大平正芳でした。厚生大臣としての在任期間はわずか5ヶ月でしたが、この短い期間に母子家庭への児童扶助手当を支給する政策を実現し、福祉政策への貢献が高く評価されています。

1969年には四男・正暉に地盤を譲り、政界からの引退を決意しました。中山の引退後も彼女の影響力は残り、政治の世界では彼女の子孫も活躍を続けています。中山太郎、四男の正暉をはじめ、孫たちも政治の道を歩んでいます。

1976年10月11日、特に政治家としての功績が色濃く残る中山マサは死去します。彼女の生涯を通じて、女性に対する社会の見方を変えた先駆者として、多くの人々にその名が記憶されています。女性政治家の先駆者である中山マサの存在は、これからの世代の女性たちへの大きな道標となるでしょう。彼女の業績は、政治だけでなく日本社会全体に多大な影響を与え続けています。

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