中山豊

中山豊：東宝映画黄金期のバイプレーヤー

中山豊（なかやま ゆたか）は、1931年9月23日生まれの日本の元俳優です。兵庫県姫路市出身で、日本大学芸術学部を卒業しています。

演劇から映画界へ

1950年、演劇活動中に千葉泰樹と藤本眞澄という二人の巨匠に才能を見出され、藤本プロダクションと新[[東宝]]製作の映画『山のかなたに』で俳優デビューを果たします。この作品で、予科練帰りの五年生という役を演じました。

東宝時代：ジャンルを超えた活躍

1954年には東宝と専属契約を結び、同社の作品に多数出演するようになります。千葉泰樹監督作品への常連出演に加え、岡本喜八、谷口千吉、本多猪四郎、須川栄三といった錚々たる監督の作品にも多数起用され、特撮、時代劇、戦争映画など、幅広いジャンルの作品で活躍しました。コミカルな演技を得意とし、バイプレーヤーとして多くの映画で重要な役割を担いました。東宝映画への出演と並行して、テレビドラマにも出演するなど、活動の幅を広げていきます。

代表作：多様な役柄

中山豊の出演作品は実に多岐に渡り、その演技力は高く評価されています。東宝映画の代表作『社長シリーズ』、『若大将シリーズ』、『クレージー[[映画]]』など、数多くの作品に名を連ねています。また、ゴジラシリーズにも複数作品に出演しており、『キングコング対[[ゴジラ]]』や『モスラ対ゴジラ』など、特撮作品での活躍も目覚ましいものがありました。その一方で、『おかしな奴』や『花嫁三重奏』など、コメディ作品にも出演し、その高い適応力を示しています。他にも『太平洋の翼』、『激動の昭和史 沖縄決戦』など戦争映画や時代劇などにも出演するなど、彼の演技力はジャンルを問わず高く評価されていました。

さらに、テレビドラマにも積極的に出演。人気のテレビシリーズ『ウルトラマン』や『ウルトラQ』、『快獣ブースカ』などにも出演し、幅広い世代に知られる存在となりました。これらの作品では、個性的な脇役から真面目な役柄まで、様々な役を演じ分けています。

東宝専属俳優制度の終焉と引退

1970年代に入ると、東宝の専属俳優制度が崩壊し、多くの専属俳優が引退を余儀なくされます。中山豊もまた、この流れの中で映画界から引退することとなります。

まとめ

中山豊は、東宝映画黄金期を代表するバイプレーヤーとして、多くの作品で重要な役割を担いました。特撮から時代劇、コメディまで、幅広いジャンルの作品に出演し、その高い演技力で多くの観客を魅了しました。彼の映画界における功績は、日本の映画史に刻まれたと言えるでしょう。 その後の消息については、情報が公開されていません。

参考文献

『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日
『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日
* 『東宝特撮映画大全集』執筆：元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日

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