中岡弥高

中岡弥高は、1882年（明治15年）1月1日に生まれ、1975年（昭和50年）1月21日に亡くなった日本の陸軍軍人、政治家です。最終階級は陸軍中将です。

生い立ちと初期の軍歴

岡山県出身で、父は陸軍少将の中岡黙です。東京で生まれ、岡山中学校、陸軍幼年学校を経て、1901年（明治34年）11月に陸軍士官学校（13期）を卒業しました。翌年6月には砲兵少尉に任官し、野砲兵第1連隊に配属されました。1907年（明治40年）12月には陸軍砲工学校高等科を卒業しています。

その後、陸軍士官学校の教官などを務め、1912年（大正元年）11月には陸軍大学校（24期）を卒業しました。

軍人としてのキャリア

1912年12月、野砲兵第17連隊中隊長に任命され、その後、参謀本部付、参謀本部員、フランス留学、イタリア軍従軍などを経験しました。1916年（大正5年）4月に砲兵少佐に昇進し、1917年（大正6年）4月からは陸軍大学校の教官も兼務しました。その後、近衛師団参謀、第5師団参謀を歴任し、1920年（大正9年）1月には砲兵中佐に進級、浦塩派遣軍司令部付としてシベリア出兵に従軍し、同軍の広報部長も務めました。

1922年（大正11年）8月に砲工学校教官に転任し、1923年（大正12年）8月には砲兵大佐に昇進、野戦重砲兵第7連隊長に就任しました。1924年（大正13年）8月には参謀本部戦史課長に異動し、東京警備参謀長、フランス大使館付武官を歴任しました。

1928年（昭和3年）8月に陸軍少将に進級、1931年（昭和6年）6月には参謀本部付となり、野戦重砲兵第1旅団長を経て下関要塞司令官に就任、1932年（昭和7年）12月には陸軍中将に進みました。1933年（昭和8年）8月には砲工学校長に転じ、1935年（昭和10年）3月に予備役編入となりました。

その後の活動

1937年（昭和12年）8月には召集され、留守第16師団長に就任しましたが、1939年（昭和14年）8月に召集解除となり、翌月には皇戦会理事長に就任しました。1942年（昭和17年）6月から10月まで、東京市会議長を務めました。

戦後は公職追放となりました。

著書

中岡弥高は、以下の著書を執筆しています。

『黒溝台会戦に於ける第八師団』偕行社、1929年。
『皇国臣民の責務』日本問題研究所、1940年。
『軍内の閥と士風』

まとめ

中岡弥高は、陸軍軍人として数々の要職を歴任し、日露戦争後の軍備増強期から太平洋戦争へと至る激動の時代を生きました。また、政治家としても活動し、東京市会議長を務めるなど、多方面でその才能を発揮しました。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

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