中島誠一郎

（なかしませいいちろう）

概要

1971年 12月3日、兵庫県姫路市に生まれた実業家です。現在、株式会社インフラプラスの代表取締役社長を務めるなど、多岐にわたる事業経営に携わっています。学生時代はラグビーに打ち込み、その後も日本のラグビー界に深く貢献しています。

経歴

中島誠一郎氏は、故郷である姫路の姫路市立城乾中学校を卒業後、教育環境を求めて神奈川県横浜市の桐蔭学園高等学校へ進学しました。高校での学びを経て、1992年に早稲田大学人間科学部へ入学。大学生活では、早稲田大学ラグビー蹴球部に入部し、熱心に活動しました。特に4年次には主務を務め、チームの運営を支えました。当時の監督、宿沢広朗氏、木本建治氏のもと、チームは結束を強め、全国大学選手権大会で準優勝という輝かしい成績を収めることに貢献しました。この大学時代の経験は、その後のリーダーシップや組織マネジメントの基盤となりました。

1996年、大学卒業と共に野村證券株式会社に入社し、名古屋駅前支店に配属されました。金融業界でキャリアをスタートさせますが、1999年には同社を退社。その後、映画「故郷」（主演：淡島千景）の製作プロジェクトにプロデューサー補として参加し、エンターテインメント分野での活動も経験しました。

2000年には、ラグビーのコーチングを学ぶためイングランドへ渡ります。プレミアシップ所属のリッチモンドクラブに帯同して研修を受け、その後約半年間はブライトンラグビークラブに所属し、プレーヤーとしても経験を積みました。海外での多様な経験は、その後のキャリアに影響を与えました。

帰国後、2000年に株式会社ナカシマに入社。家業での実業家としての道を歩み始め、2007年には代表取締役社長に就任します。ナカシマグループはインフラ関連事業を中心とする企業体であり、中島氏はこの中核企業の経営を担いました。

ナカシマの経営に加え、積極的に事業を拡大していきます。2012年には株式会社ナカシマエナジーを設立し代表取締役に就任。さらに2015年には株式会社播磨喜水を設立し代表取締役を務めるなど、新たな分野への挑戦も続けました。

2019年には、株式会社インフラプラスの代表取締役社長に就任。同時に、グループの中核企業である株式会社ナカシマおよび株式会社ナカシマテクノスでは取締役会長となり、名実ともにグループ全体の経営を統括する立場となりました。加えて、2021年には千賀商事株式会社の代表取締役にも就任し、その経営手腕はますます多方面に広がっています。

実業家としての活動に加え、中島氏は日本のラグビー界にも深く貢献しています。2009年には、休部となったワールドファイティングブルの選手たちの受け入れ先確保に尽力し、六甲クラブが選手を受け入れて六甲ファイティングブルと改称するきっかけを作りました。同年、六甲ファイティングブルのGM（ゼネラルマネージャー）に就任し、チームを全国クラブ大会優勝、日本選手権出場へと導きました。

その後もラグビー界での貢献を続け、2014年にはNPO法人六甲クラブの理事長に就任。2016年には兵庫県ラグビーフットボール協会の書記長として地域ラグビーの振興に尽力し、元日本代表の五郎丸歩氏との特別対談なども実現しました。2025年には関西ラグビーフットボール協会の理事長に就任することが決定しており、今後さらに関西ラグビー界のリーダーとしての活躍が期待されています。

また、多忙な日々の中で、挑戦的な活動にも取り組んでいます。2016年には、国際山岳ガイドの近藤謙司氏と共に、スイスの名峰マッターホルン（標高4478メートル）の登頂に成功しました。この経験は、目標達成に向けた強い意志と困難に立ち向かう姿勢を示すものです。

中島誠一郎氏は、早稲田大学ラグビー部での経験を原点に、金融、映画、そして幅広いインフラ関連事業を経営する実業家として確固たる地位を築いています。同時に、六甲クラブの改革や協会役員を通じて、日本のラグビー界、特にクラブチームレベルや地域ラグビーの発展に情熱を注ぎ続けています。経営者としての手腕と、ラグビーへの深い愛情を持つ中島氏は、今後もその活動を通じて多くの分野に影響を与えていくことでしょう。

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