中平

中平（ちゅうへい）は、後漢の霊帝劉宏の治世における4番目の元号であり、184年から189年までの期間に使用されました。

改元について

中平6年（189年）には、霊帝の崩御後、少帝劉弁が即位し、光熹元年と改元されました。しかし、わずか数ヶ月後には昭寧と再度改元され、さらに献帝劉協が即位すると永漢と改められました。しかし、その年の12月には、光熹、昭寧、永漢の3つの元号が廃止され、再び中平6年に戻されるという混乱が見られました。

中平年間の主な出来事

中平元年（184年）
2月：大規模な農民反乱である黄巾の乱が勃発。後漢王朝の衰退を決定づける出来事となりました。
3月：党人の禁錮が解かれ、政治的な混乱を収拾しようとする動きが見られました。また、盧植や皇甫嵩といった将軍が黄巾賊討伐のために派遣されました。
11月：黄巾の乱は一旦鎮圧されましたが、各地で小規模な反乱が続発しました。
12月：光和7年が中平元年に改元されました。
中平6年（189年）
3月：張純の乱が鎮圧されました。
4月：霊帝が崩御し、少帝劉弁が即位。何太后が政治を主導しました。
8月：大将軍何進が宦官によって暗殺され、それに対抗するため袁紹が兵を率いて宮中の宦官を誅殺。この混乱に乗じて、并州牧の董卓が兵を率いて洛陽に入り、政治の実権を掌握しました。
9月：董卓は少帝を廃位し、献帝劉協を擁立。さらに、何太后を毒殺し、朝廷内での自身の権力を確立しました。
11月：董卓が相国となり、後漢王朝の政治を壟断しました。

西暦・干支との対照表

(参考文献に記載されている資料を参照してください)

参考文献

『後漢書』（中華書局 1974年）
『中国歴代年号考』李崇智（中華書局 2001年）

関連項目

元号一覧 (中国)

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