中村典正

中村典正

中村典正（なかむら てんしょう、1935年12月12日 - 2019年8月16日）は、日本の作曲家であり、主に歌謡曲や演歌の分野で活躍しました。本名は中村貞夫（なかむら さだお）です。

経歴

山口県（旧新南陽市、現在の周南市）で生まれた中村典正は、地元の「コロムビア歌謡コンクール」徳山大会で入賞したことをきっかけに、歌手を志して上京しました。1958年には「コロムビア歌謡コンクール」全国大会でも入賞し、若山彰の付き人となります。その後、原六朗に師事し、歌手ではなく作曲家としての道を選びました。

1963年、北島三郎の『三郎太鼓』のB面曲『田舎へ帰れよ』で、本名の中村貞夫として作曲家デビューを果たしました。1969年には、中村千里名義で同じく北島三郎の『仁義』を作曲し、ヒットを記録しました。

その後、中村典正と改名し、日本クラウンの歌手を中心に作曲活動を展開し、鳥羽一郎の『男の港』などのヒット曲を生み出しました。1982年からは、山口ひろしという別名義で、他社の歌手への楽曲提供も開始しました。1992年には、藤あや子の『こころ酒』が第25回日本有線大賞を受賞し、1997年には石原詢子の『手鏡』が第30回有線大賞有線音楽賞を受賞しました。

妻である松前ひろ子の楽曲を数多く手がけている他、後に娘婿となる三山ひろしを育てたことでも知られています。作曲家生活50周年を迎えた2013年には、代表作品を集めた、松前ひろ子『中村典正・山口ひろし作品を唄う 中村典正作曲家生活50周年記念アルバム』、三山ひろし『三山ひろし縁歌集三山ひろし 恩師・中村典正を唄う』が発表されました。

2019年8月16日、肺炎のため死去。83歳でした。

中村典正は、数多くの歌手に楽曲を提供し、歌謡曲や演歌の世界に多大な貢献をしました。その作品は、今もなお多くの人々に愛され続けています。

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