中村又五郎 (3代目)

三代目 中村又五郎

三代目中村又五郎（さんだいめ なかむら またごろう）は、1956年4月26日に東京都で生まれた著名な俳優であり、歌舞伎役者です。彼の本名は小川光照（おがわ みつてる）で、屋号は播磨屋です。また、彼の定紋は揚羽蝶で、替紋は蔓片喰です。暁星高等学校を卒業し、幼い頃から芸術の道に進みました。

来歴

又五郎は二代目中村歌昇の次男として東京に誕生しました。彼が初めて舞台に立ったのは1964年、歌舞伎座で上演された『仮名手本忠臣蔵』の八段目において、中村光輝という名前でデビューしました。その後も、彼はテレビドラマや映画でも様々な役柄を演じ、その才能を発揮しました。特に1969年のNHK大河ドラマ『天と地と』では、主人公の上杉謙信の少年時代を描く重要な役を演じました。

1969年には、TBSの『ブラザー劇場 胡椒息子』でも主演を務め、その演技力に大きな注目が集まりました。以降、彼は成長するにつれて、さらに多くの作品に出演し、『竹千代と母』『大忠臣蔵』『鬼平犯科帳』など、数々のテレビドラマや映画で存在感を示しました。特に1970年には池広一夫監督の『ママいつまでも生きてね』や、1978年には深作欣二監督の『赤穂城断絶』に出演し、その幅広い演技力が評価されました。

1981年には、歌舞伎座にて『船弁慶』の静御前・平知盛という役で三代目中村歌昇を襲名しました。その後も、彼の歌舞伎界での地位は確固たるものとなり、2011年には新橋演舞場での『菅原伝授手習鑑』の様々な役を通じて三代目中村又五郎を襲名しました。

主な出演作品

又五郎は、数多くの作品に出演しています。以下にその一部を紹介します。

• - 海の次郎丸 （1968年、ABC） - 次郎丸役 主演
• - 胡椒息子 （1969年、TBS） - 牟礼昌二郎役 主演
• - 水戸黄門 第2部 第21話「泣くものか」 （1970年、TBS/CAL） - 三吉役
• - NHK大河ドラマ

- 天と地と （1969年、NHK） - 長尾景虎役
- 花の乱 （1994年、NHK） - 熊谷大八郎役

• - 竹千代と母 （1970年、NTV） - 竹千代役
• - 大忠臣蔵 第32話（1971年、NET） - 定太郎役 主演
• - 不知火の小太郎 （1971年、NHK） - 柳太郎役 主演
• - 青春家族 （1973年、CX）
• - 新選組 第4話「千本通りに消えた銃声」（1973年、CX）- 前田荘介役
• - 座頭市物語 第10話「やぐら太鼓が風に哭いた」（1974年、CX） - 天狗岩大八役
• - 鬼平犯科帳 第4シリーズ 第6話「俄か雨」（1993年） - 細川峯太郎役
• - 鬼平犯科帳 第7シリーズ〜TheFinal（1996年） - 小林金弥役

顕彰

又五郎はその功績が評価され、数々の賞を受賞しています。2012年には『菅原伝授手習鑑』によって芸術選奨文部科学大臣賞を受賞し、さらには2014年には紫綬褒章を授与されています。

その活動は現在も続いており、日本の伝統芸能である歌舞伎の世界において重要な地位を占めています。今後の彼の活躍にも期待が寄せられています。

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