中村長三郎 (2代目)

二代目 中村長三郎：歌舞伎界の未来を担う若き才能

二代目中村長三郎は、2013年5月22日生まれの歌舞伎役者であり、俳優である。屋号は中村屋、定紋は角切銀杏、替紋は丸に舞鶴を使用する。当代の中村長三郎を襲名し、父は六代目中村勘九郎、母は女優の前田愛、兄は三代目中村勘太郎という、歌舞伎界の名門一家に生まれた。

華麗なる家系と幼少期

長三郎の祖父は十八代目中村勘三郎、叔父は二代目中村七之助、母方の叔母は女優の前田亜季である。さらに遡ると、曾祖父には人間国宝の十七代目中村勘三郎と七代目中村芝翫が名を連ね、大伯母には劇団新派の看板女優、波乃久里子が含まれる。まさに歌舞伎界のサラブレッドと言える家系である。

幼少期より、父である勘九郎と同様に、ドキュメンタリー番組で取り上げられるなど、早くから注目を集めていた。2013年6月22日には、浅草神社でお宮参りが行われ、多くの注目を集めた。祖父である十八代目中村勘三郎の本名から一文字を取り、「波野哲之」と名付けられた。

舞台デビューと華々しい活躍

2016年8月、歌舞伎座『八月納涼歌舞伎』第三部「土蜘」にて「石神実は小姓四郎吾」役で実質的な初お目見得を果たす。そして、2017年2月、歌舞伎座『江戸歌舞伎三百九十年　猿若祭二月大歌舞伎』夜の部「門出二人桃太郎」にて「弟の桃太郎」役で正式な初舞台を踏み、二代目中村長三郎を襲名した。

襲名後は、数々の歌舞伎公演に出演し、着実に経験を積み重ねている。2024年2月には、祖父・十八世中村勘三郎十三回忌追善を冠した歌舞伎座『猿若二月大歌舞伎』において、「連獅子」の仔獅子の精を初役で演じ、高い評価を得た。同年、WEB版「歌舞伎俳優名鑑」に二代目長三郎のページが新設された。

テレビやCMへの出演

歌舞伎の舞台以外にも、テレビ番組への出演も積極的に行っている。NHK Eテレの「にほんごであそぼ」では、兄である勘太郎と共に歌舞伎コーナーに出演。また、「中村勘九郎親子のよくわかるSDGs」や「にっぽんの芸能」などにも出演し、幅広い世代に知られる存在となっている。

さらに、2023年7月からは、Sky株式会社「SKYMENU」のテレビCMにも出演し、CM初出演を果たした。

主要出演作品

長三郎の主な出演作品を以下に示す。

歌舞伎:

2016年8月：『土蜘』(石神実は小姓四郎吾)
2017年2月：『門出二人桃太郎』(弟の桃太郎)
2018年11月：『源平布引滝　実盛物語』(小万倅太郎吉)
2018年11月：『弥栄芝居賑』(中村座若太夫長三郎)
2019年4月：『雪傾城』(禿)
2019年8月：『伽羅先代萩』(足利鶴千代)
2020年1月：『鰯賣戀曳網』(禿蜻蛉)
2021年2月：『奥州安達原　袖萩祭文』(袖萩娘お君)
2021年5-6月：『夏祭浪花鑑』(団七伜市松)
2021年11月：『宵赤坂俄廓景色』(鳶の者亀吉)
2024年2月：『連獅子』(仔獅子の精)

テレビ:

[にほんごであそぼ]
中村勘九郎親子のよくわかるSDGs〜地球世直し！未来を守る知恵〜(BS-TBS)
にっぽんの芸能『門出二人桃太郎』(NHK Eテレ)
[古典芸能への招待]
[めざましテレビ]
テレビ朝日'>[徹子の部屋]
中村勘九郎 中村七之助 中村鶴松　華の新春KABUKI 2022(BSフジ)

CM:

* Sky株式会社「SKYMENU」

参考文献

長三郎の活動記録は、公演パンフレット、歌舞伎俳優名跡便覧、歌舞伎俳優名鑑、かぶき手帖などに掲載されている。これらの資料は、彼の経歴や活動内容を詳細に知る上で重要な情報源となる。

まとめ

二代目中村長三郎は、その華麗なる家系と類まれな才能で、歌舞伎界の未来を担う存在として大きな期待を集めている。今後の活躍から目が離せない。

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