中森樹生

中森 樹生（なかもり じゅい）

2002年4月14日生まれ、日本のラグビーユニオン選手。ジャパンラグビーリーグワンに所属する清水建設江東ブルーシャークスの一員として、プロの舞台で活躍を目指しています。強豪校である奈良県立御所実業高等学校、そして立正大学を経て、トップリーグであるリーグワンへとステップアップを果たしました。

経歴

中森樹生選手のラグビーキャリアは、奈良県の強豪校として知られる御所実業高等学校で本格的に始まりました。2018年の入学後、早くからその才能を開花させ、高校1年次の終わり頃にはすでに全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会（通称：春の熊谷）といった主要な公式戦に出場する機会を得ています。これは、同校のような強豪チームにおいて、下級生の頃からレギュラー争いに加わる実力があったことを示しています。

高校2年次には、ラグビー選手であれば誰もが目指す聖地、全国高等学校ラグビーフットボール大会、通称「花園」に出場。チームは見事に決勝へと駒を進め、惜しくも準優勝という輝かしい成績を収めました。この大会で中森選手は、スクラムの最前列を担うプロップ、そしてラインアウトなど空中戦の中心となるロックという、異なるポジションでプレーしました。複数のポジションを高いレベルでこなせる器用さと、チームの勝利に貢献する献身的な姿勢が、この時期から培われていたと言えるでしょう。高校3年次の花園にも、ロックとして出場し、中心選手としてチームを牽引しました。

高校卒業後の2021年、中森選手は立正大学へと進学します。大学ラグビーの世界は高校とは異なり、よりフィジカル、戦術ともに高度なレベルが求められます。入学当初の2年次までは、高校時代にも経験のあるロックやフランカーといったFW第2列・第3列のポジションでプレーしました。しかし、大学3年次からはポジションを大きく変更し、スクラムの要である右プロップとして試合に出場するようになります。これは、彼の体格やプレースタイル、そしてチームのニーズに合わせて下された決断だったと考えられます。プロップはスクラムの安定に不可欠であり、激しいコンタクトが求められるポジションです。中森選手はこの新たな役割に適応し、成長を続けました。そして、最終学年である大学4年次には、右プロップとして全ての試合で先発メンバーに名を連ね、チームの中心選手として確固たる地位を築きました。大学での4年間、特にポジション変更を経ての成長は、彼のラグビー選手としての幅を大きく広げたと言えるでしょう。

大学での活躍が認められ、卒業を控えた2025年1月27日、ジャパンラグビーリーグワンに所属する清水建設江東ブルーシャークスへの入団が正式に発表されました。同年3月に立正大学を卒業し、アマチュア最高峰である大学ラグビーから、日本のトップリーグであるリーグワンへとプロのキャリアをスタートさせます。清水建設江東ブルーシャークスという新たな環境で、これまでの経験を活かし、さらなる高みを目指すことになります。

今後の展望

高校時代には全国準優勝、大学では中心選手として全試合先発を果たすなど、各年代で確かな実績を残してきた中森樹生選手。プロの世界はこれまでのステージとは比べ物にならないほど厳しい競争が待っていますが、ポジション変更を経て適応力と成長力を見せてきた彼にとって、それは新たな挑戦であり、飛躍の機会でもあります。清水建設江東ブルーシャークスの一員として、ジャパンラグビーリーグワンの舞台でどのようなプレーを見せてくれるのか、今後の活躍が大いに期待される若手選手です。

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