中立売通

中立売通の概要

中立売通（なかだちうりどおり）は、京都市を東西に横断する重要な通りの一つです。この通りは、京都御苑の中立売御門から始まり、西へ向かって七本松通を通り、一条通に接続しています。交通の流れは堀川通までは東行き一方通行となっており、ここでは広い歩道と狭い車道が特徴的です。

また、烏丸通から油小路通の間には、京都府をはじめとする様々な公共機関が集中しています。堀川通以西、千本通にかけては歩道が整備された2車線の道路が続き、市バスの主要ルートとしても活用されています。千本通を過ぎると、さらに道幅が狭くなりますが、同様に2車線の道路が維持されています。

名称の由来

中立売通という名称は、かつてこの地域に多くの店を構えない立ち売りが存在したことに由来しています。歴史を振り返ると、平安京の時代にはこの道は「正親町小路（おおぎまちこうじ）」と呼ばれ、今でも正親小学校としてその名が残っています。

歴史的背景

安土桃山時代において、中立売通は天皇が住む禁裏と、豊臣秀吉の居館である聚楽第を直線的に結ぶ重要な道路でした。この通りを通じて後陽成天皇が聚楽第に向かわれたのが1588年（天正16年）4月と1592年（天正20年）1月の2回で、その歴史的な役割を示しています。

公共交通

現在の交通網において、堀川通から千本通の区間では、京都市営バス50号系統が運行されており、これはかつて存在した京都市電堀川線（北野線）の代替路線です。公共交通機関の利用も便利な立地となっています。

沿道の主な施設・名所

中立売通に面する主要な施設や名所も多数存在します。まず、京都御苑とその中立売御門は歴史的なランドマークとして知られています。また、京都府民ホールや京都府計量検定所、さらに京都中立売室町郵便局も通り沿いに位置しています。

教育施設では、京都市立新町小学校と、京都橘学園（大学や中学校・高等学校が含まれる）があります。この学園は、明治35年（1902年）に創立された京都女子手藝學校が起源であり、その歴史を示す記念碑も地域に存在しています。

その他にも、京都府家庭支援総合センターや初代上京区役所跡、NTT西陣別館などの公共施設が立ち並び、地域の核を形成しています。特に、NTT西陣別館は歴史的建物として国指定の重要文化財となっています。

文化的にも注目すべきスポットが多く存在し、日本初のバス事業の発祥地としての歴史的背景を持つ堀川第一橋は、重要文化財に登録されています。この場所では、月日と共に変わりゆく交通手段が織りなす歴史が見えてきます。

終わりに

中立売通は、歴史的な重要性を持ちながら、現代においても地元住民や観光客にとって生活や文化の一部として機能しています。その名が示すように、京都の過去と現在が交差するこの通りを歩くことで、多くの歴史的な物語に触れることができるでしょう。

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