中華人民共和国外交部報道局

中華人民共和国外交部報道局について

中華人民共和国外交部報道局は、中国の外交政策、対外関係、国際情勢に関する情報を発表する機関です。中国外交部の重要な部署の一つであり、中国政府の公式な立場や見解を世界に伝える役割を担っています。特に、原則として毎週月曜日から金曜日の午後に開催される定例記者会見は、国内外のメディアから注目を集めています。

報道官制度の始まり

報道官制度が確立されたのは1982年。ソ連のブレジネフ書記長による中国批判に対し、鄧小平が外交部報道局に反論談話を出すよう指示したことがきっかけでした。当時はまだ報道官制度がなく、当時の報道局長であった銭其琛が抗議談話を発表しました。

その後、銭其琛は外交部長、副総理へと昇進し、外交部内で報道局閥を形成、同局出身者を積極的に起用しました。しかし、唐家璇に外交の主導が移ると、報道局閥の影響力は低下しました。

報道官の役割

中国外交部報道官は、他国とは異なり、中国の首脳陣が直接発言することが少ないため、中国共産党および中国政府の公式見解を伝達する重要な役割を担っています。そのため、報道官の発言は国内外で大きな注目を集め、その動向が注視されています。

主な報道官（過去の報道官を含む）

毛寧: 現報道局長（2022年 - ）
林剣: 現副局長（2024年 - ）
郭嘉昆: 現副局長（2025年 - ）
銭其琛: 元外交部長（1993年〜1998年）。中国初の報道局長として、報道官制度の確立に貢献。
斉懐遠: 元外交部副部長（1986年〜1991年）。中国初の外交部報道官。
李肇星: 元外交部長（2003年~）。
秦剛: 元外交部長。

歴代の報道官には、外交官として様々な要職を歴任した人物が多く、大使や国連代表などを務めた人もいます。

まとめ

中華人民共和国外交部報道局は、中国の外交政策を世界に発信する重要な窓口です。報道官の発表や記者会見を通じて、中国の立場や考え方が国際社会に伝えられています。今後の報道局の活動、そして報道官の発言は、中国外交を理解する上で不可欠な要素となるでしょう。

参考資料

外交部發言人掲密　2005年 世界知識出版社
* 外交部報道局紹介(中国外交部公式サイト内)（中国語）

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