中谷鉄也

中谷鉄也は、1926年（大正15年）5月1日に満州鉄嶺で生まれました。父親は陸軍将校の中谷亮一です。幼少期に父親を亡くし、本籍地を和歌山県に移しました。名古屋陸軍幼年学校を経て陸軍士官学校に進学しましたが、終戦により修業を終えました。

戦後、関西大学法学部に入学し、高等試験司法科試験に合格。大学を中退後、弁護士の道へ進みます。極東国際軍事裁判では弁護人を務め、日本労働組合総評議会（総評）弁護団にも加わりました。1951年には和歌山弁護士会に所属し、和歌山市で法律事務所を開業しました。

1953年、日本社会党に入党し政治の世界へ足を踏み入れます。1955年に和歌山市議会議員に初当選。その後、和歌山県議会議員も務めました。1963年には和歌山市長選に挑むも、惜しくも敗れています。

1967年、衆議院議員選挙で和歌山県第1区から無所属で出馬し、初当選を果たしました。その後、再選も果たし、二期連続で衆議院議員を務めました。議員在任中は、裁判官訴追委員や日本社会党の役職を歴任し、様々な特別委員会で活躍しました。特に、プロ野球界の黒い霧事件や大相撲の八百長問題の追及は、当時大きな話題を呼びました。黒い霧事件では、特定のプロ野球選手と暴力団組長の関係を指摘し、世間を騒がせました。

1975年には和歌山県知事選に出馬しましたが、落選。その後は和歌山県弁護士会会長を務めました。1992年3月、敗血症により65歳で生涯を閉じました。

中谷鉄也は、弁護士、政治家として激動の昭和を駆け抜け、様々な分野で足跡を残しました。特に国会での追及は、社会に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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