中部航空方面隊

中部航空方面隊 (Central Air Defense Force)

中部航空方面隊（ちゅうぶこうくうほうめんたい）は、航空自衛隊に所属する航空方面隊のひとつであり、主に南東北・関東・中部・近畿地域の防空を担当しています。司令部は埼玉県狭山市の入間基地に位置し、航空総隊の指揮のもとで各種の防空任務に従事しています。具体的には、戦闘機や警戒隊による空域監視と部隊の迅速な展開を図っています。

構成と任務

この方面隊は、2つの航空団および戦闘機部隊4つと、8つの警戒隊の固定レーダーサイト、日本海側における防空能力を持つ1つの高射群で構成されています。特に、中部航空警戒管制団は、航空機の早期警戒や指揮統制の役割を担い、重要な任務を展開しています。\

防衛の主な対象には、日本海の監視や、冷戦期にはソ連及びロシアの航空機に対する要撃任務が含まれ、精確な情報収集と迅速な対応が求められます。

また、司令部支援飛行隊は、入間基地で開催される航空祭において、T-4trainerを使用したアクロバット飛行チーム『シルバーインパルス』を結成し、地域の防空力を広く一般にアピールしています。

沿革

中部航空方面隊は、1957年に「臨時中部司令所」として設立され、翌年には正式に中部航空方面隊として認められました。その後、数度の組織改編を経て、航空防衛の中核を担う部隊として発展してきました。

1961年には中部航空施設隊を新設し、さらなる部隊強化を進めました。1970年代には高射群が新編され、1984年には硫黄島に基地隊が設けられました。1999年には司令部の組織改革が行われ、副司令官職が新設されるなど、運営体制も見直されました。

最近では、2007年に弾道ミサイル防衛の一環としてPAC-3ミサイルが導入され、2014年に支援飛行隊が改編されました。そして2023年には第1高射群と第4高射群が統合され、中部高射群が新たに編成されるなど、常に敵の脅威に対応するための体制を整えています。

部隊編成と主要幹部

中部航空方面隊には、以下のような部隊が組織されています。

• - 中部航空方面隊司令部（入間基地）
• - 第6航空団（小松基地）
• - 第7航空団（百里基地）
• - 中部航空警戒管制団（入間基地）
• - 中部高射群（入間基地）
• - 中部航空方面隊司令部支援飛行隊（T-4、U-4、入間基地）
• - 中部航空施設隊（入間基地）
• - 硫黄島基地隊（硫黄島分屯基地）
• - 中部航空音楽隊（浜松基地）

中部航空方面隊は、それぞれの部隊が連携し、迅速かつ効果的に防空作戦を実施するための訓練を行っています。これにより、日本の空を守る重要な役割を果たしています。

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