丸山健志

丸山 健志（まるやま たけし）は、1980年に石川県金沢市で生まれた日本の映像ディレクターおよび映画監督です。現在はクリエイティブエージェンシー「CONNECTION」に所属し、多岐にわたる映像表現で活躍しています。

経歴

星稜高等学校を卒業後、早稲田大学大学院の国際情報通信研究科で学びました。彼のキャリアは、2004年に自ら脚本・監督を務めた自主制作映画『エスカルゴ』が大きな転機となります。この作品はぴあフィルムフェスティバルで入賞を果たし、第6回TAMA NEW WAVEでは審査員特別賞を受賞しました。これをきっかけに商業映画界に進出し、その後はミュージックビデオ（MV）、CM、長編映画、ドキュメンタリーなど、媒体や形式にとらわれることなく精力的に創作活動を展開しています。

ジャンルを超えた活躍の中でも、特に注目を集めた作品の一つに、MONDO GROSSO feat. 満島ひかりのMV『ラビリンス』があります。香港を舞台に満島ひかりのダンスを印象的に捉えたこの作品は、その高い芸術性と視覚的なインパクトから、MTV VMAJ 2017でBEST DANCE VIDEOを受賞しました。また、2021年には自身初の長編映画となる『スパゲティコード・ラブ』を監督し、全国公開されました。この作品は、第34回東京国際映画祭の「Nippon Cinema Now 部門」をはじめ、上海国際映画祭、ニューヨークJapan Cuts、バンクーバー国際映画祭といった国内外の著名な映画祭で正式上映され、国際的にも高い評価を得ています。

さらに、人気アイドルグループ・乃木坂46初のドキュメンタリー映画『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』（2015年）では監督・編集を担当し、グループの知られざる一面を描き出しました。2024年秋以降には、ドラマ『HEART ATTACK』の監督も務める予定です。

主な作品

丸山監督は、特にミュージックビデオやCMの分野で数多くの著名なアーティストや企業のプロジェクトを手掛けています。代表的なMVとしては、aiko、赤西仁、安室奈美恵、絢香、乃木坂46、欅坂46、Vaundy、福山雅治、MAN WITH A MISSION、MONDO GROSSOなど、多岐にわたるジャンルのアーティスト作品があります。乃木坂46のMVは特に多く手掛けており、『インフルエンサー』や『人は夢を二度見る』など、グループの重要な楽曲の映像を手掛けています。

CM作品においても、Apple、Asahi（SUPER DRY）、NISSAN、UNIQLO、SEIKO（大谷翔平出演）、任天堂、ANA（綾瀬はるか出演）、Samsung、SUNTORY（三浦大知出演）、SIE（PS4）、TOYOTA、日本コカ・コーラ（爽健美茶）、富士フイルムといった、日本を代表する企業やグローバル企業の広告を手掛けています。これらのCMでは、人気俳優や著名人を起用し、商品の魅力を引き出す印象的な映像を多数生み出しています。

映画、ドキュメンタリー、ドラマ、MV、CMと、その活動領域は広く、各分野で質の高い、話題性のある映像作品をコンスタントに発表し続けている丸山健志監督は、日本の映像業界において重要な役割を担う存在と言えるでしょう。今後の更なる活躍が期待されています。

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