丹後山地

丹後山地は、京都府北部から兵庫県北部にかけて、東西に長く広がる山地です。地理的には丹波高地の北西部に相当し、国土地理院の分類では丹波高地の一部とされています。山地は、由良川と円山川という二つの大きな河川に挟まれた地域に位置し、南端は福知山盆地に接しています。また、東部の丹後半島部分は、竹野川によって他の地域と隔てられています。

山地の最高峰は西床尾山で、標高は843mです。他に800mを超える山としては、三岳山（839.2m）、東床尾山（839.1m）、そして大江山（千丈ヶ嶽）（832.5m）があります。しかし、山地の大部分は400mから600m程度の比較的低い山々で構成されています。

特に大江山は、酒呑童子の伝説、いわゆる鬼退治の伝説で非常に有名で、丹後山地の象徴的な存在とされています。山地の一部は、2007年より丹後天橋立大江山国定公園に指定され、その美しい自然が保護されています。

地質的な特徴として、丹後山地には東西および南北方向に発達した断層が多数存在します。1927年の北丹後地震では、野田川に沿った山田断層と、それとほぼ直角に交わる網野から峰山を通る郷村断層が出現しました。これらの断層は、この地域の地殻変動の歴史を物語っています。

気候は、冬季にシベリア気団の影響で季節風が強く吹き、日本海の対馬暖流から供給される水蒸気によって、この地域は豪雪地帯となります。比較的温暖な気候であるため、湿った雪が降り積もるのが特徴です。地質的には、舞鶴市、大江町、夜久野町にかけて舞鶴帯が続いており、丹後地域は飛騨外縁帯に属しています。基盤岩は、古第三紀に貫入した宮津花崗岩類からなっています。

山地には、以下のような山々があります。

西床尾山 (843m)
東床尾山 (839.1m)
三岳山 (839.2m)
大江山 (832.5m)
杉山 (697m)
赤岩山 (669m)
由良ヶ岳 (640m)
磯砂山 (661m)

丹後半島には、以下の山々があります。

太鼓山 (683m)
高山 (702m)
汐霧山 (647m)
角突山 (629m)
金剛童子山 (613m)
依遅ヶ尾山 (540m)
* 徳楽山 (220m) - 徳良山や戸倉山とも呼ばれます。

これらの山々は、それぞれ異なる地形や植生を持ち、四季折々の美しい風景を織りなしています。

もう一度検索