丹後由良駅

丹後由良駅（たんごゆらえき）

丹後由良駅は、京都府宮津市由良に位置するWILLER TRAINS（京都丹後鉄道）の宮津線に属する駅で、駅番号はM12です。この駅は「宮舞線」の愛称区間に該当しており、地域の交通の要所となっています。

歴史

丹後由良駅は1924年4月12日に開業しました。この日は、鉄道省（現在の国鉄）による舞鶴駅と宮津駅の間が開通した日でもあり、駅はその開始と共に存在する歴史深い駅でもあります。1962年には貨物の取り扱いを廃止し、1984年には荷物の扱いも終了しました。1987年には国鉄の分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅となりましたが、1990年に北近畿タンゴ鉄道に移管され、2015年には再びWILLER TRAINSに移管されました。

駅舎は2018年に改修され、冷暖房設備が設置されるなど、利用者にとって快適な環境が整えられました。

駅の構造

丹後由良駅は相対式ホームが2面、2線を有しており、交換設備も持っています。波の帆をモチーフにした独特の駅舎が目を引くこの駅は、宮津方面行きのホームに駅舎があります。ホーム同士は宮津方の跨線橋で繋がっており、利用者は安全に移動できます。しかし、現在は当駅を通過する定期旅客列車がないため、全ての列車がそれぞれのホームを利用する形になっています。

丹後由良駅は、15の有人駅の中では簡易委託駅となっており、窓口業務は平日の朝夕のみ行われています。それ以外の時間帯では、無人駅となり乗車券の購入ができない状態になります。また、駅舎内には「由良舎楽 駅Cafe Anne Shirley（アン・シャーリー）」というカフェがあり、2007年に開店しましたが、2010年に一時閉店後、2018年に再オープンしています。

駅周辺

丹後由良駅は由良海岸から少し南へ離れた場所にあり、周辺には海水浴場が広がっています。夏の海水浴シーズンには観光客で賑わいますが、普段は通学や用務の利用者が大半を占めます。駅周辺には、民宿や公共施設（駐在所や郵便局など）が点在し、地域の人々にとって不可欠な存在です。さらに駅の南側には山があり、そこには城跡も存在します。

かつて宮津市立由良小学校が近隣にありましたが、2013年に閉校となりました。また、駅前には宮津市が運行していたバス停もありましたが、現在はバス路線は存在しません。

作品における描写

丹後由良駅は数々の作品に登場しています。例えば、三島由紀夫の小説『金閣寺』では、主人公が当駅に立ち寄る場面が描かれています。また、アニメ『AIR』や『けいおん!』にもこの駅や周辺の風景が描かれています。

隣接駅

丹後由良駅の隣の駅には、WILLER TRAINSの宮舞線の西舞鶴駅（M8）と栗田駅（M13）があり、交通のアクセスも良好です。定期的な列車が運行されているため、多くの人々が移動に利用しています。

このように丹後由良駅は、交通機関としてだけでなく、地域の文化や歴史を色濃く反映した場所でもあり、多くの訪問者や地元住民に愛され続けています。

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