丹羽保次郎

丹羽保次郎の生涯と業績

丹羽保次郎（にわ やすじろう、1893年4月1日 - 1975年2月28日）は、近代日本の技術革新を牽引した著名な技術者であり、東京電機大学の初代学長として教育の分野にも多大な貢献をしました。彼はNE式写真電送装置（ファクシミリ）の開発者であり、日本の十大発明家の一人として認識されています。

幼少期と教育

三重県松阪市に生まれた丹羽は、1916年に東京帝国大学工科大学の電気工学科を卒業しました。彼はその後、逓信省の電気試験所でのキャリアをスタートさせます。この経歴の中で、彼は技術者としての基盤を築きました。

重要な業績

丹羽は1924年に日本電気に入社し、欧米で最新の通信技術を学んだ後、1926年には工学博士の学位を取得しました。帰国後、彼は日本電気で研究開発の強化に尽力し、技術部長に就任。そこで小林正次と共に NE式写真電送装置を完成させ、その後大阪毎日新聞社での仕事に生かされました。この装置は1928年、昭和天皇の即位大礼の写真電送に使用されました。

また、1929年には東京から伊東間で長距離の無線による写真電送実験に成功し、彼の業績は広く認められるようになります。

教育者としての活動

戦後、丹羽は一時期公職追放を受けるものの、1949年に東京電機大学の初代学長に就任します。彼は教育者としても優れた才能を発揮し、多くの後進を育成しました。1955年には社団法人テレビジョン学会の初代会長を務め、テレビ技術の発展にも寄与しました。

賞と栄誉

彼の業績に対する評価は高く、1959年には文化勲章を受章し、1971年には勲一等瑞宝章も授与されました。丹羽はその生涯を通じて、日本の通信技術の発展だけでなく、教育分野における貢献も大いに称賛されています。

最晩年と家族

1975年に死去した際には従三位が贈られ、その業績を高く評価されました。墓所は松阪市の清光寺に位置しています。彼の家族もまた、彼の影響を受けて様々な分野で活躍しています。長男は東京大学の名誉教授、長女は岡村総吾の妻など、丹羽の血筋は多岐にわたっています。丹羽保次郎の人生は、技術と教育、そして家族を通じて彼の理念が受け継がれているのです。

彼の功績は、これからも多くの人々に影響を与えることでしょう。

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