丹羽信英

丹羽信英の生涯と武道の足跡

丹羽信英（にわのぶひで、享保11年（1726年）- 寛政3年5月9日（1791年6月10日））は、江戸時代中期に活躍した武道家であり、新免武蔵の兵法「二天一流」の第7代師範です。信英は筑前黒田藩に仕官しましたが、その後、引退してさまざまな地域を巡りながら兵法を広めることに尽力しました。特に越後国では村上藩などにおいて、その武道の教えを伝えたことで知られています。また、彼は武蔵に関する伝記『兵法先師伝記』を著したことでも名高い人物です。

家系と若年期

丹羽信英の先祖は、黒田二十四騎に名を連ねた武将、桐山孫兵衛（丹波守）丹斎です。信英は6代目作兵衛丹英（所領1,300石）の次男として生まれ、初名は大助でした。寛延元年（1748年）、23歳のときに丹羽理右衛門の養子となり、丹羽家を引き継ぎました。実父の丹英は、著作『武州伝来記』の執筆者であり、兵法二天一流を幼い頃から身近に学ぶ環境に恵まれていました。彼は兄の丹誠と共に父から武道の教えを受け、その後、遺言に従い、立花増寿（種章改め）から兵法を相伝され、二天一流の第7代目を継承しました。

越後国での活動

丹羽信英は、藩主に対して苦言を呈することもあったようです。これは、彼の信念の強さを示しています。その後、禄を返上して数多くの地を訪れ、越後国蒲原郡に至りました。信英は、この地域を中心に「二天一流」を指導し、広めたとされています。越後蒲原郡紫雲寺町には、彼にまつわる伝承が残っています。

武蔵の伝記と晩年

信英は越後にて晩年を過ごす中で、名著『兵法先師伝記』を執筆しました。この書物は、武蔵に関する貴重な記録ですが、時には『丹治峯均筆記』や『武州伝来記』と混同されることもあります。しかし、実際にはそれぞれ別の時代と著者によって書かれたものです。信英が著した伝記は、彼の知識と経験を基にしており、多くの武道や歴史に関心を持つ人々にとって重要な資料となっています。

最期と墓所

寛政3年（1791年）5月9日、信英は66歳で越後国にて他界しました。彼の遺骸は、現在の新発田市に位置する西来山東光禅寺に埋葬されています。墓石には法名とともに「天下無双兵法二天二刀流　筑陽黒田之忠臣丹羽五兵衛信英墓」と刻まれており、彼の功績を称えています。

まとめ

丹羽信英は、江戸時代の武道界において重要な役割を果たした人物であり、二天一流の理論と技術を広めることに尽力しました。彼の著作や伝承は、今なお武道を学ぶ人々に影響を与え続けています。

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