丹羽氏中

丹羽氏中について

丹羽氏中（にわ うじのり）は、江戸時代の後期に大名として知られた、播磨国三草藩の第6代（最後）の藩主です。氏次系丹羽家の12代に位置づけられ、彼の生涯は波乱に満ちていました。

生い立ちと家族背景

氏中は天保7年（1836年）2月18日に、当時の藩主である丹羽氏賢の弟・丹羽氏謙の三男として生まれました。家族の中で次男として育った氏中は、幼少期から藩の運営や武士としての教育を受け、将来の藩主としての素質を培いました。彼の母は米であり、家族の支えは彼の成長に大きく寄与したことでしょう。

藩主としての経歴

嘉永6年（1853年）3月25日、氏中は伯父である藩主・丹羽氏賢の養子となりました。同年の10月15日には徳川家定と謁見し、その後12月8日に氏賢の隠居に伴い藩主の地位を継承しました。その翌日には従五位下・長門守に叙任され、正式な地位を確立しました。

文久3年（1863年）には、大番頭に任命され、藩の重要な役割を果たしましたが、慶応3年（1867年）にはこの役職から解任されることとなります。その後、慶応4年（1868年）には新政府に対する忠誠を示すため、勤王誓書を提出しました。彼のこの行動は、戊辰戦争において新政府に軍資金を提供するなど、重要な影響を与えることになりました。

明治2年（1869年）には版籍奉還が行われ、知藩事に就任。これにより、日前の藩制度から明治政府の新しい体制への移行を経験しました。しかし、明治4年（1871年）には廃藩置県が実施され、丹羽氏中は免官されます。これが彼の藩主としての最後の地位となり、時代の変遷を身をもって感じることとなりました。

晩年と死去

氏中は明治17年（1884年）4月21日に亡くなります。享年49歳でありました。彼の墓所は東京都港区西麻布にある長谷寺に位置しており、彼の存在は地域社会において今なお語り継がれています。

系譜

氏中の家族は多岐に渡ります。父は丹羽氏謙、母は米、養父は丹羽氏賢という血筋です。子供たちも多く、長男、次男、そして三男には丹羽氏厚（1862-1920）が名を刻みました。長女の寿々は丹羽肇の養女であり、さまざまな結びつきで氏中家はその後の世代に影響を与えることになりました。

結論

丹羽氏中の生涯は、江戸時代の激動の時代における大名としての責務、そして社会の変化を受け入れる姿勢を示すものでした。彼のすべての業績と家族のつながりは、今日でも多くの人々に影響を与え続けています。

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