主人公 (さだまさしの曲)

主人公

「主人公」は、さだまさしが手がけた楽曲で、1978年にリリースされたアルバム『私花集』の最後の曲に収録されています。この楽曲は、さだまさしの代表曲の一つとされ、デビュー40周年の際にはファン投票で1位を獲得するなど、多くの支持を集めています。特に、さだまさしを愛するファンの間では、ほとんどの人気投票やアンケートでも首位に立つほどの人気を誇ります。さらに、1993年の第44回NHK紅白歌合戦でも披露され、その印象的なパフォーマンスは多くの人々の記憶に残っています。

CDシングル盤

1988年、さだまさしは自身初のCDシングルとして「主人公」を含むシングルをリリースしました。このシングルは、前年に発表した「風に立つライオン」と、アルバム『夢供養』からの「まほろば」とのカップリングで構成されています。さらに、『うつろひ』からは「黄昏迄」が、アルバム『帰郷』では「主人公」をセルフカバーという形で収録され、合計4曲が収められています。興味深いことに、この時期に出されたさだの楽曲は、『作詞』ではなく『作詩』という表記でクレジットされています。このことからも、彼の独自のスタイルが感じられます。

カバー

「主人公」は多くのアーティストによってカバーされています。1983年には中日ドラゴンズの外野手であった田尾安志がこの曲をシングルとしてリリースし、3万枚以上の売上を記録しました。その印税を使い、田尾はナゴヤ球場の20席分を購入して、恵まれない子供たちを招待するという温かい活動も行っています。田尾盤では、「父の手紙ときよしこの夜」とのB面にさだまさし自身がコーラスとして参加している点も注目です。

その他のカバー

他にも、多くのアーティストが「主人公」をカバーしています。例えば、R40は2009年のアルバム『君が眠ったあとに』に収録し、井筒香奈江は2014年のアルバム『時のまにまにIV 時代』でカバーしました。さらに、折坂悠太は2023年にアルバム『みんなのさだ』でこの曲を歌い、さだまさしの魅力を新たな形で広げています。木山裕策や佐藤勢津子、瀬戸内美八、雪村いづみなど、多彩なアーティストたちがそれぞれの解釈でこの名曲を表現しています。また、峠恵子がインターネット配信用にカバーしたバージョンは、BS朝日の『鉄道・絶景の旅』のオープニングテーマとしても親しまれています。

「主人公」はシンプルながらも深い内容を持ち、世代を超えて愛され続ける楽曲です。その背景やカバーの歴史を知ることで、さらに多くの人々がこの曲に魅了されることでしょう。

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