久伊豆神社 (さいたま市)

久伊豆神社（岩槻）

久伊豆神社は、埼玉県さいたま市岩槻区宮町に位置する神社で、地元では「岩槻の総鎮守」として広く知られています。その歴史は非常に古く、一説によれば約1400年前、欽明天皇の時代にまで遡るとされています。当時、土師氏が出雲から大己貴命（おおなむちのみこと）を勧請し、この地に社殿を建立したのが始まりと伝えられています。

歴史

室町時代の1457年、太田道灌が岩槻城を築城した際には、久伊豆神社は岩槻城の鎮守として位置づけられました。このことからも、神社が地域の歴史において重要な役割を果たしてきたことがうかがえます。

久伊豆神社は、埼玉県を中心に元荒川流域に点在しており、これらの神社は、大己貴命（大国主）を祭神としています。興味深いことに、久伊豆神社の分布範囲は、平安時代末期の武士団である武蔵七党の野与党・私市党の勢力範囲とほぼ一致しています。また、加須市にある玉敷神社は、かつて「久伊豆明神」と称しており、久伊豆神社の総本社とされています。

近代に入り、1873年に村社、1923年には郷社に列格しました。神社関係者は県社への昇格を希望していましたが、それが実現したのは1945年10月19日のことでした。しかし、1875年には不審火により全ての建物が焼失するという災難に見舞われました。その後、氏子や地域住民の尽力により、1915年までに再建されました。

クイズ神社としての側面

久伊豆神社の名前は、「くいず」とも読めることから、「クイズ神社」としても知られています。このユニークな縁から、岩槻久伊豆神社は、日本テレビの人気クイズ番組「史上最大!第11回アメリカ横断ウルトラクイズ」（1987年）の国内第二次予選会場として選ばれました。この出来事は、神社が地域住民だけでなく、広く一般にも親しまれるきっかけとなりました。

境内

久伊豆神社の境内は、かつての岩槻城址の一部に位置しており、歴史的な雰囲気を今に伝えています。訪れる人々は、神社の厳かな雰囲気の中で、静かに歴史を感じることができます。

まとめ

久伊豆神社は、長い歴史の中で、地域の鎮守として、また人々の心のよりどころとして存在してきました。その名前から「クイズ神社」としても親しまれ、多くの人々に愛されています。岩槻を訪れた際には、ぜひ久伊豆神社に足を運び、その歴史と文化に触れてみてください。

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