久留米市美術館

久留米市美術館：歴史とコレクションを紡ぐ、地域の文化拠点

久留米市美術館は、福岡県久留米市に位置する市立美術館です。2016年11月19日の開館は、ブリヂストン創業者の石橋正二郎氏ゆかりの美術館、石橋美術館の歴史を引き継ぐ新たな出発でした。

石橋美術館から久留米市美術館へ

石橋美術館は、1956年、石橋正二郎氏の出身地である久留米市への寄贈によって誕生しました。石橋正二郎氏が収集した美術コレクション「石橋コレクション」を中心に、日本近代洋画や東洋の書画・陶磁器など、多様な作品が展示されていました。特に、久留米出身の青木繁、坂本繁二郎、古賀春江といった作家の作品は、国内屈指のコレクションとして知られていました。

建築は、著名な建築家である菊竹清訓氏の設計によるものです。洗練されたデザインと、地域に溶け込む落ち着いた雰囲気は、多くの来場者から高い評価を得ていました。

2012年、石橋財団の公益財団法人化を機に、運営方針の見直しが行われました。財団保有の美術コレクションを一元管理する方針が決定し、石橋美術館は2016年9月に閉館。その後、久留米市に移管され、改装と収蔵作品の入れ替えを経て、久留米市美術館として再出発することになりました。

久留米市美術館：新たなコレクションと地域への貢献

久留米市美術館は、石橋コレクションの一部と、新たに収集された作品を展示しています。地元ゆかりの作家の作品はもちろんのこと、多様なジャンルの美術作品を通じて、地域の文化振興に貢献することを目的としています。

リニューアルを経た美術館は、より多くの来場者が快適に作品鑑賞を楽しめる空間へと生まれ変わりました。バリアフリー設計も進められ、より多くの人々が美術に触れ合えるよう配慮されています。

久留米市美術館は、単なる美術館ではなく、地域の人々にとって親しみやすく、文化交流の場としての役割も担っています。様々なイベントやワークショップなども開催され、地域社会との連携を強化することで、文化芸術の振興に貢献しています。

アクセス

久留米市美術館へのアクセスは良好です。西鉄天神大牟田線西鉄久留米駅から徒歩で約20分、またはJR久留米駅もしくは西鉄久留米駅から西鉄バスをご利用いただけます。お車でお越しの際は、九州自動車道久留米インターチェンジから約3kmです。

まとめ

久留米市美術館は、歴史と現代が交差する、魅力的な美術館です。石橋美術館の歴史を継承しつつ、新たなコレクションと地域との連携によって、久留米市の文化をさらに豊かに彩る存在として、発展を続けています。多くの来場者が、美術作品を通じて感動と発見を得られる空間となっています。

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