久米郁男

久米 郁男について

久米 郁男（くめ いくお）は、1957年11月17日生まれの日本の政治学者であり、現在は早稲田大学政治経済学術院の教授として活躍しています。彼の専門領域は政治経済学で、特に日本における労働政治や経済制度について深い知識を持っています。

経歴

滋賀県大津市に生まれた久米は、1981年に京都大学法学部を卒業し、1983年には同大学院法学研究科の修士課程を修了しました。その後、1984年にフルブライト奨学生としてアメリカのコーネル大学に留学し、1987年にコーネル大学でのコースワークを終えました。1994年にはコーネル大学大学院の博士課程を修了し、博士（政治学）の学位を取得しました。

その後、神戸大学法学部で助教授や教授として勤務し、2020年から2022年には早稲田大学大学院政治学研究科の長を務めました。また、スタンフォード大学日本センターや、コーネル大学の客員助教授を歴任し、東京大学や政策研究大学院大学でも教鞭をとりました。これらの教育機関における豊富な経験は、彼の研究と教育の質を高めています。さらに、彼は神戸大学名誉教授であり、経済産業研究所のファカルティーフェローや東京財団の研究所フェローとしても活動しています。

久米の学問的背景には、京都大学での木村雅昭教授や村松岐夫教授からの指導があり、コーネル大学ではピーター・カッツェンスタイン教授に学びました。彼の指導を受けた経験は、後の研究活動や教育方針において重要な影響を与えています。

著書

久米は数多くの著書を執筆しており、以下は彼の主要な著作の一覧です。

• - 単著:

- Disparaged Success: Labor Politics in Postwar Japan（Cornell University Press, 1998）
- 日本型労使関係の成功――戦後和解の政治経済学（有斐閣, 1998年）
- 労働政治――戦後政治のなかの労働組合（中央公論新社［中公新書］, 2005年）
- 原因を推論する ―― 政治分析方法論のすゝめ（有斐閣、2013年）

• - 共著:

- はじめて出会う政治学――わかる楽しさまなぶ喜び（真渕勝・北山俊哉共著、有斐閣, 1997年）
- 変化をどう説明するか 政治編（水口憲人・北原鉄也共著、木鐸社、2000年）
- 現代日本の政治［新訂］（田中愛治・河野勝共著、放送大学教育振興会, 2007年）

• - 編著・共編著:

- 生活者がつくる市場社会（東信堂, 2008年）
- 専門知と政治（早稲田大学出版部, 2009年）
- なぜ自由貿易は支持されるのか 貿易政治の国際比較（有斐閣, 2023年）

彼の著作は、政治学の分野における重要なテキストとして広く認識されており、学生や研究者にとって貴重な情報源となっています。

さいごに

久米 郁男の研究と教育活動は、日本における政治経済学の発展に大いに寄与しており、彼の業績は今後も多くの学者や実務家に影響を与えることでしょう。

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