久間和生

久間和生氏は、1949年10月22日に生まれました。東京都大田区で幼少期を過ごし、豊中市立桜塚小学校を経て、再び東京に戻り、駒場東邦高等学校を卒業しました。1972年には東京工業大学（現在の東京科学大学）工学部電子工学科を卒業。同級生には、小長井誠東京工業大学名誉教授がいました。1977年、東京工業大学大学院電子物理工学専攻博士課程を修了し、工学博士号を取得しました。

同年に三菱電機に入社し、中央研究所に配属されました。1985年から1986年には、カリフォルニア工科大学に客員研究員として留学し、アムノン・ヤリーヴ教授に師事しました。帰国後、1993年には三菱電機半導体基礎研究所第3研究部長に就任。その後、1998年には半導体事業本部人工網膜LSI事業推進プロジェクトマネージャーとして、人工網膜LSIの開発を推進しました。2002年には先端技術総合研究所システム技術部門長、2003年には先端技術総合研究所長に就任し、研究開発を統括しました。

2006年には常務執行役開発本部長、2008年には上席常務執行役開発本部長に就任。同年には計測自動制御学会会長にも就任しました。2010年には専務執行役半導体・デバイス事業本部長に就任。2011年には代表執行役副社長に昇進しましたが、2012年に常任顧問となりました。

2013年には内閣府総合科学技術会議議員、応用物理学会副会長に就任。2014年には内閣府総合科学技術・イノベーション会議議員に就任し、国の科学技術政策にも貢献しました。2018年にはレーザー学会会長に就任。同年には国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構理事長に就任し、スマート農業の開発やシンクタンク部門の新設などを主導しました。2018年には国立研究開発法人協議会副会長にも就任。2020年には日本工学アカデミー副会長、筑波研究学園都市交流協議会会長に就任。2022年には国立研究開発法人協議会会長に就任し、研究開発の発展に尽力しました。

久間氏の親族には、父は新日本窒素肥料の職員、祖父は国家公務員であり、そのルーツは長崎県島原市にあります。元防衛大臣の久間章生氏は、はとこにあたります。また、ワシントン大学東アジア図書館副館長を務めた久間照子氏は叔母にあたります。

久間氏は、数々の賞を受賞しています。1991年に光産業技術振興協会櫻井健二郎氏記念賞、1996年に市村産業賞、Optical Society of America Fellow Award、科学技術庁長官注目発明賞、1997年にIEEE Fellow Award、R&D 100賞、2000年に大河内記念技術賞、2001年に全国発明表彰を受賞しました。

久間和生氏は、技術者、経営者、そして研究者として、日本の科学技術の発展に大きく貢献した人物です。

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