九州産交バス小島営業所

九州産交バス小島営業所について

九州産交バス小島営業所は、かつて熊本市に存在したバス営業所です。2007年9月30日をもって中央営業所と統合し、熊本営業所に移転したことにより廃止されました。営業所の所在地は熊本県熊本市小島下町にありました。

担当路線

小島営業所は、主に熊本市中心部と市東部、および熊本都市圏の路線を担当していました。具体的には、健軍、沼山津、木山方面への路線が中心でした。また、熊本市西部の熊本港、中島、海路口方面への路線や、谷尾崎 - 新町 - 熊本交通センター - 水道町間の路線も運行していました。

かつては、熊本駅 - 交通センター - （健軍・県庁前） - 自衛隊 - （健軍・県庁前） - 交通センター - 熊本駅を結ぶ自衛隊環状線を2系統（健軍経由＜左回り＞、県庁経由＜右回り＞）で運行していましたが、2003年頃に廃止されました。この路線に代わり、沼山津線の2系統が新たに開設されました。また、同時期には、中央営業所が担当していた熊本港 - 熊本空港線（マリンビューシャトルバス）の運行も小島営業所に引き継がれました。

組織改編と営業所の変遷

小島営業所が中央営業所と統合されたことにより、九州産交バスの路線バスは「熊本営業所」という一つの組織で管轄されることになりました。しかし、2012年の組織改編で、熊本営業所は「熊本営業部」に改組され、一般路線部門は「路線バス営業所」、高速特急部門は「高速バス営業所」に分割されました。さらに、2021年の組織改編では、熊本営業部が廃止され、路線バス営業所は再び「熊本営業所」として独立、高速バス営業所は「高速営業所」として完全分離されました。これにより、結果的に旧中央営業所と旧小島営業所の2つの営業所が事実上復活した形となり、現在の熊本営業所は旧小島営業所の業務を引き継いでいます。

廃止後の状況

小島営業所は廃止されましたが、建物は現在もバス車庫として利用されています。移転後は、九州産交バスの貸切バス事業本部、熊本営業所、営業本部貸切営業課、運行本部貸切営業所（旧九州産交観光本社）が、この跡地に移転しました。そのため、バス停としての「小島産交」は現在も残っており、待合施設も以前のまま利用できます。ただし、乗車券販売窓口は熊本営業所に移転したため閉鎖されています。現在でも、水道町 - 新町・谷尾崎経由 - 小島産交の路線は、小島営業所で折り返しを行っています。

小島営業所時代には、西区川口町に川口車庫が設置されていた関係で、小島 - 川口二丁間の営業線が存在しましたが、実際には回送区間を営業線として運用していたため、乗車率は低く、熊本営業所移転時に廃止されました。営業所廃止後、この敷地は九州産交観光本社貸切バス車庫と九州産交バス熊本営業所の車庫として、10台ほどの一般路線車が駐在していましたが、小島 - 川口間の営業運行は行われず、回送扱いとなりました。2010年代に入ると、県内貸切営業所の統廃合により、貸切車両が本社に集中配置されたため、車庫が手狭になり、一般路線車の駐在は廃止されました。しかし、現在も日中の折り返し運行のための休憩場所として利用されています。小島営業所時代から存在する川口車庫には、現在も約7台の車両が常駐しています。

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