九州龍谷短期大学

九州龍谷短期大学について

九州龍谷短期大学（きゅうしゅうりゅうこくたんきだいがく）は、佐賀県鳥栖市にある私立の短期大学で、1878年に創立され、1952年に文部省から短期大学として認可を受けました。この大学は学校法人佐賀龍谷学園に属し、仏教系の教育を重視しています。長い歴史の中で、多くの学科が設置されましたが、2024年度の入学生を最後に短期大学としての役割を終えることが決定されています。

大学の歴史と移転

1880年代の創設当初の振風教校から始まり、西肥仏教中学校、私立龍谷中学校と名称を変えて成長してきました。1952年に短期大学として開学し、その際に開設された学科は仏教科で、入学定員は40名でした。1985年には鳥栖市に移転し、その後も学科数が増減を繰り返しましたが、現在は保育学科と人間コミュニティ学科の2学科に縮小されています。

教育理念と学風

九州龍谷短期大学の教育理念は親鸞の精神に根ざしたものであり、知恩や自律、内省、平和の重要性を重視しています。仏教系の大学であるため、仏教学を中心とする独自の科目が開講され、地域に根ざした宗教的なイベントも多く行われています。特に「報恩講」などの行事は、この大学の特色と言えるでしょう。

教育課程と資格取得

この短期大学では、様々な資格取得に向けたカリキュラムも充実しています。保育学科の学生は保育士免許を取得することができ、また人間コミュニティ学科では司書資格や社会福祉主事の任用資格が得られます。教職課程も整備されているため、教員を目指す学生にも対応しています。大学の附属機関としては、仏教文化研究所や地域交流センターがあり、地域社会との関わりを大切にしています。

学生生活と活動

多様なクラブ活動やサークルがあり、バスケットボールや軽音楽、ボランティア活動など、学生の個性を活かす場が提供されています。また、毎年11月下旬には「幼児教育研究発表会」が行われ、保育学科の学生がテーマに沿った発表を行います。さらに、学園祭として「振風祭」が開催され、学生や地域住民が一体となって楽しむイベントとなっています。

今後の予定

九州龍谷短期大学は、2024年度の新入生募集を最後に、その長い歴史に幕を下ろすことになります。これは佐賀県においても初めての短期大学廃止となり、地域の教育界に大きな影響を与えるでしょう。これまで多くの学生を育成してきたこの大学のフィニッシュは、地域社会にとっても一つの時代の終わりを意味しています。大学としての役割を果たし続けるための新たな道を模索しつつ、学生たちの未来が拓かれることを期待したいと思います。

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