九度山駅

九度山駅は、和歌山県伊都郡九度山町に位置する南海電気鉄道高野線の駅です。駅番号はNK80。標高94mの地点にあり、この駅を境に高野線は本格的な勾配区間へと入ります。

歴史

九度山駅は、1924年（大正13年）に南海鉄道によって開設されました。当初は学文路駅からの延伸区間の終着駅として開業しましたが、翌年には高野山駅（現在の高野下駅）まで延伸され、途中駅となりました。その後、会社の合併や路線譲渡を経て、1947年（昭和22年）からは南海電気鉄道の駅となっています。

2009年（平成21年）には、紀伊清水駅、学文路駅などと共に近代化産業遺産に指定され、2012年（平成24年）には駅ナンバリングが導入されました。2013年（平成25年）からは駅係員が無配置となり、2019年（令和元年）にはおむすびスタンド「くど」が開業しています。

駅構造

九度山駅は、交換設備を備えた相対式2面2線のホームを持つ駅です。ホームの有効長は2扉車4両分で、駅舎は難波方面ホーム側に位置しています。反対側の高野山方面ホームへは構内踏切で連絡しています。ホームにはのりば番号は設定されていませんが、スマートフォンアプリ「南海アプリ」では、下りが1番のりば、上りが2番のりばとされています。

駅構内には、自動券売機、PiTaPa・ICOCA対応の自動改札機、のりこし精算機、ICカードのチャージ機が設置されています。難波駅側には保線基地があり、保線車両が留置されています。また、安全側線も難波駅側にのみ設置されています。

真田幸村ゆかりの駅

九度山駅は、「こうや花鉄道」プロジェクトの一環として、2009年（平成21年）に「九度山真田花壇」が設置されました。これは、真田幸村ゆかりの地である九度山にちなみ、真田幸村と十勇士のイラストが配された花壇です。2015年（平成27年）には、2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』の放映にあわせて、真田家の家紋「六文銭」の陣幕や暖簾が飾られるなど、駅舎が真田仕様に改装されました。

利用状況

2023年（令和5年）度の1日平均乗降人員は441人で、南海の駅の中では79位となっています。

駅周辺

駅の西方には九度山町役場があり、その他、九度山郵便局、九度山町立九度山中学校・小学校などの公共施設があります。また、真田庵、慈尊院、高野山町石道などの歴史的な観光スポットも駅周辺に点在しています。紙遊苑では、かつて町内で作られていた高野紙について学ぶことができます。高野紙は、ユネスコの無形文化遺産に登録された埼玉県の細川紙の起源とされています。

隣の駅

南海電気鉄道
高野線
観光列車「天空」
学文路駅 (NK79) - 九度山駅 (NK80) - 極楽橋駅 (NK86)
快速急行（高野山方面のみ運転）・急行・各停
* 学文路駅 (NK79) - 九度山駅 (NK80) - 高野下駅 (NK81)

橋本駅 - 極楽橋駅間で運転される全車自由席の臨時特急も停車します。

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