九条師孝

九条師孝（くじょう もろたか）は、元禄時代から正徳時代にかけて活躍した公卿です。関白である九条輔実の長男として生まれ、九条家22代当主となりました。号は如法光院。

生涯

元禄元年（1688年）に九条輔実の子として誕生しました。元禄10年（1697年）2月8日には従三位に叙せられ、公卿としての道を歩み始めます。

宝永6年4月23日（1709年6月1日）には、右近衛大将に任じられます。その後、正徳2年12月18日（1713年1月14日）に右近衛大将を辞任し、同日に左近衛大将に転任しました。

しかし、正徳3年6月25日（1713年8月15日）に辞官し、その直後に薨去しました。短くも波瀾に満ちた生涯でした。


系譜

父：九条輔実（1669-1730） - 関白。
母：益子内親王（1669-1738） - 後西天皇の第十皇女。
妻：浅野綱長の娘
養子：九条幸教（1700-1728） - 九条輔実の子。

九条師孝は実子に恵まれなかったため、異母弟である九条幸教を養子に迎えました。九条幸教もまた、公卿として活躍しましたが、師孝に先立ち28歳で亡くなっています。

九条師孝が生きた時代は、江戸幕府が安定期に入り、文化が爛熟した時代でした。公家社会も、幕府との関係を保ちながら、独自の文化を育んでいました。師孝もまた、そうした時代の中で、公卿としての役割を果たしました。彼の短い生涯は、公家社会の盛衰と、時代の変化を映し出していると言えるでしょう。

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